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2009年3月15日(日曜日)

官能の春キャベツキムチ

カテゴリー: - naddist @ 20時00分51秒

市場に春を告げる「イカナゴ」。
最初の頃は不漁だったみたいで、バカ高かったみたいですが
ようやく落ち着いてきたんですかね。
灘はともかく、タルマー(垂水クミン)やスマップ(須磨クミン)の皆さんは
ドキドキだったでしょう。
なんせ垂水区なんて「いかなごまつり」ですぜ。
「いかなごGo!Go!」なんて歌までつくってるんだからどうしょうもないすごい。
もうイカナゴと一蓮托生なんですから大変です。
もしイカナゴが穫れなかったらどうするんだろう?
ちりめんじゃこなどで偽装するのだろうか。
そのあたりの危機管理はどうなっているのだろうか。
そんな心配もしてしまいます。
長田区の「ぼっかけ」しかり、各区のみなさん名物づくりに必死のパッチなようですな。

ご存知の様に、灘区のコンセプトは「めくるめく」です。
つまり「イカナゴ」とか「ぼっかけ」など一点突破全面展開的な発想とは真逆の思想。
灘区で選ばれた「灘百選」も「百=たくさん、めくるめく」という願いが込められています。
ナダタマの昼メシデータベース「灘の昼ごはん」だって、別にうまい店や名物店を
ピックアップして紹介しているわけじゃない。ともかく「めくるめく」ことが大事なんです。
灘区の名物はなんですか?なんて質問されることがよくあるのですが、私はキッパリと
答えます。「そんなものはありません」と。
だって、イカナゴはいいですよ。ちやほやしてくれるんですから。
でも、カレイや鯛の立場も考えてもらいたい。
イカナゴだけをもてはやすのはイカナゴなものか、いやイカガなものか。
ミミズだってオケラだってアメンボだって生きているんです。
街に必要なのは名物ではなく「めくるめく世界観」ではないでしょうか。

あんまり他区のことをとやかく言うと「われなんどい、ダボ!」とか言われそうなんで
この辺でやめときましょうね。

てことで今日のネタは、イカナゴネタはパスして、めくるめく春食材の一員である
春キャベツにします(笑)
灘中央市場西口を出て灘センター商店街を北に上がったところにある韓国食材の店
「三味」さんでは、この時期「春キャベツのキムチ」が店頭に並びます。
我が家ではもうこれを食べないと春が来ないというくらい、スプリング・ハズ・キムなキムチ。
漬物というよりサラダと言ったほうがしっくりくるくらいのシャッキシャキ感。
いいですか。「シャキシャキ」ではなく「シャッキシャキ」。
白菜キムチみたいにクタッとしているのではなくシャキッと。
実に春らしい。
ともかく、この店オリジナルの「旨甘薬念(ヤンニョム)」が甘くて柔らかい
春キャベツにからんでえらいことになってるわけです。

柔らかくて甘い春キャベツちゃんが唐辛子を塗ったくられて身悶えしているわけです。
「もう堪忍して!」
なんていいながら、押さえられない歓びがあふれ出ている春キャベツ。
なんともいえない禁断感と言いましょうか、なんかそんな感じです。
そして春キャベツの淡い黄緑と赤い薬念のコントラスト。
鈴木清順の映画に出てきてもおかしくないキムチ。

花見シーズン前の、静かな都賀川あたりで甘くて辛いこのキムチでビールを飲りながら
のんびり過ごす…幸せです。
もう俺はこの小さな幸せがあれば十分だ。そんな気になってきます。
で、おなかがすいたら焼きそばにしちゃっても旨いわけですこれが。
春キャベツは炒めないで、最後にさっと和えるイメージです。
市場の焼きそば麺に合うんだこれが。

垂水の皆さんもたまにはいかがですか(笑)


2009年3月4日(水曜日)

私は貝を食べたい

カテゴリー: - naddist @ 10時30分45秒

春が近づくとなぜか無性に貝が食べたくなりませんか?
20年ほど前千葉にいた頃、この時期になるとよく九十九里へ焼き蛤を食べにいきました。
関西ではなかなかお目にかかれない大振りの貝を焼いていると、ああもう春なのだな
と実感できたものです。
貝類全般に言えるのですが、貝の魅力はやはりあの滋味。
もうキング・オブ・ジミーと言っても過言ではない滋味が春先の貝にはあります。
あと、あのホジホジ感。
そう、ほじっては食べるあの感覚。
なんかこう「ホジホジ」には「ガツガツ」とか「ムシャムシャ」食ってるときには気づかない、
食材のありがたみを感じませんか?
同じ「ホジホジ」でもカニはいけません。
こめかみに青筋たなんかたっちゃって、どうも必死感が出ちゃう。生き急ぎ感がでちゃう。
もっとしみじみする感じが貝のホジホジにはあります。
そして舌で感じる小さな旨味。
人間なんて、貝だけを食べてたらきっと戦争なんかしないだろうに。
そんな風にも思えてくる、優しい海の味です。

そういえば、東畑原市場南の沖縄おでんの店「通い船」で開催されたイベント
「泡瀬の海を見てみよう」で紹介された沖縄・泡瀬干潟も貝の聖地でした。
その数300種以上。
泡瀬には「チンボラー」と呼ばれる若干エロチックな名前の貝がたくさんいるのですが
この貝でとった出汁に旬のアオサを浮かべると、ちょっとぜいたくな海のスープに。
ご存じのように、この素敵な貝の楽園が埋め立てられようとしています。
貝やアオサを「ホジホジ」採っているオバア越しに見えるダンプカー。
なんともやりきれない。

桃の節句の前日になると、水道筋の市場にもはまぐりが並びます。
どこの業界でも、イベントにかこつけて商品を売るのですが
市場の手作りPOPは商魂たくましいスーパーのようなあざとさがない。
「おひな様の日は はまぐり 貝あわせで遊びましょう」
ほら、なんかいいでしょ。
もう糸井重里あたりが絶賛ですよ。
で、貝合わせってなんすか?
「昔ははまぐりのからの内側に絵を描いて神経衰弱みたいな遊びをしたんよ
 そういう昔の習わしも知って欲しい思てねェ」
レシピだけでなく、食べた後の「遊び方」まで教えてくれているわけです。
ここにスーパーにはない文化があります。

この市場の貝を使った料理が食べられる店もあります。
東畑原市場を下がったところにある「異食屋TUBOMAN」と言えば、水道筋ツウなら
ご存じの個性的なビストロ?いや怪しげなフレンチ?居酒屋?
ま、とにかく「異」な店です。
ここは以前「つぼ万」というつぼ焼き屋だったせいか貝メニューもちらほら。
博多のホテルで技を磨いたマスターが毎日水道筋の市場で食材を仕入れます。
「いいアワビが入ったんやけど食べる?」
貝好きとしては行かねばなるまい。食わねばなるまい。

目の前に出された活けあわび。
で、でかい…
手のひらより遥かに大きい300g超えのあわび。
「どないして食べる?」
刺身もいいなあ、いたバター焼きも…なんて迷っていたら、
「まかしといて」とこんなメニューに。

「市場の活けあわびの焦がしバターソース」
まるごと一匹使ったあわび刺にニンニクバターのソースをジュッとかけたぜいたくな一品。
なるほど、これなら刺身とバター焼きの両方楽しめるわけね。
寿司屋のあわびとかすごく薄くスライスされるのですが、ここのあわびのカットは1cm近い肉厚。
まあ、このグラマラスなあわびちゃんをお口の中でコリコリと弄ぶわけです。ハイ。
ミネラルな滋味が口中一杯に広がったときにゃもう昇天。
「これくらい厚く切らないと値打ちないやろ」
胆はTUBOMAN特製合わせ醤油で。
このあわびもイカナゴが揚がりだすと値段が高くなるそうで、食べるのなら今だとのこと。

もうすぐ春。
市場にもおいしい貝がたくさんあります。
ホジホジと貝探ししてみてくださいな。


2008年10月17日(金曜日)

路地裏カフェの市場スイーツ

カテゴリー: - naddist @ 15時00分02秒

水道筋の市場商店街というと「レトロ」「懐かしい」「昭和」「ノスタルジック」など
の枕詞がつきがちです。
もちろんそれはこの界隈の大きな魅力の要素であり、大事にしなければならないものだと
思います。でもそれだけではなんか物足りない。
観光商店街ならまだしも、ここは生きた商店街であって欲しいので、懐かしさ+α
が必要かと思います。

最近ではこの界隈にも従来の昭和な喫茶店に混じって、平成な路地裏カフェも増えてきました。
あかちゃ家」に「あんご」、そして畑原市場には「のら」、東畑原市場には
ふっくら」。少し離れていますが畑原市場汽笛亭のカフェ部門「もなちゃこ」。
注目は店名です。
スカしたフランス語なんかじゃなくて、見事に全部ひらがな店名なのです。
実に水道筋らしい。
ナダタマではこれらを「水道筋ヒラガナカフェムーブメント」と読んでいます。

そして8月24日にまた一つ新しいカフェができました。
kakke cafe
以前紹介した水道筋骨董通りの沖縄おでん屋「通い船」と同じ場所です。
つまり通い船が休みの日曜日にのみオープンします(*)。
水道筋精鋭のビーチャー(飲み助)が集まる店が、一夜明ければ
アンニュイなカフェに早変わり。
あのごちゃごちゃした裏路地にカフェ。
めまいがするほど新鮮な風景かもしれません。
店長のkakkeさんは、もともと元町のカフェで働いていて、その後摩耶山リュックサック
マーケット
にお菓子屋さんを出店。そしてふもとの水道筋に下りてきてリアルなカフェを
オープンしたという、いわゆる「摩耶組」であります。
「このあたりの市場は歩いていて面白いし、皆さんあたたかいです」とkakke店長。
すでに市場の魚屋さんからコーヒーの出前注文もあったというから大したものです。

このカフェ自慢の手づくりお菓子に市場モノを使用したメニューがあります。
以前紹介した畑原市場の「佐藤豆腐店」さんのソップ(豆乳)を使った市場スイーツであります。
「豆乳とほうじ茶プリン」
買い物途中に、水道筋のオバちゃん達が「ぷは〜」と飲んでいるあのソップが、
見事にカフェメニューに仕上がっています。
もともと豆乳があまり好きではなかった店長も、市場で出会った「しっかり豆の味がして
しかも飲みやすい豆乳」の魅力に目覚めたようで、もうすぐ「豆乳のパンナコッタ」も
ラインナップされるようです。
古い市場の店と新しいカフェがゆるく手をつなぐ。
「空き店舗使ってます」とか「地産地消です」とか、なんとなく「まちづくりしてますよ」的な
そういうあざとい感じじゃなく、そっとひっそり手をつなぐ感じ。
いいですね。
こういう出会いの連続こそが、この市場界隈をただ単にノスタルジックな場所に
終わらせないはずです。

路地裏カフェでいただく市場スイーツ。
毎週日曜日のお楽しみです。(*)

(*)不定期に日曜日以外も開店することもありあます。
開店情報はkakkeのつれづれ日記


2008年10月7日(火曜日)

畑原のバリカタ木綿

カテゴリー: - naddist @ 18時00分00秒

子どもの頃、なぜ市場は同一業種の店がこんなにダブってあるのか不思議に思った
ことがあります。
当時はまだ市場全盛期で、灘区内各所に市場があり、たいてい同市場内に同業種は
2店舗くらいあって、水道筋あたりになると肉屋さんとかが7〜8店舗とかあるわけです。
そごうのデパ地下だって肉屋は大井しかなかったのです。(当時は)
さんちかだって八百丑しかないのです。(当時は)
それが水道筋ときたら、西から水野、土居、大倉、梅田、土居東、水野、中西、山本、山地…
って何軒あるねん、つーくらいあるわけで、もう、どっちが豊かかってことは子ども心に
わかりましたね。
よりどりみどり。めくるめく焼豚&コロッケ。
商品の豊かさではなく商店の豊かさです。
その反面、こんなに同じもの売ってる店が多くてケンカせえへんねやろか、なんて若干
心配にもなったものです。
当時、親について買い物に行くと、同業種でも微妙に使い分けていたように思います。
焼豚はあの店、コロッケはあの店みたいな感じで。
その影響で今でもあっちで買ったりこっちで買ったり右往左往しています。
まったく浮気な客です。

お豆腐屋さんも市場に数軒あります。
例えば今晩は豆腐チャンプルでも作ろうかと思いたったとき。
え?そんなものつくろうとは思い立たないって?
まあ思い立ってくださいよ。
ご存知のように沖縄の郷土料理である豆腐チャンプルに使われる沖縄豆腐「島豆腐」は、
縄で縛れるくらいとても固い豆腐です。
ひょっとしたら沖縄では豆腐の角に頭をぶつけて死ぬ人がいるかもしれない
というくらい固い。
固いがゆえに、炒めていても水が出ない。崩れない。
これを日本の豆腐でやると、水切りしたりなにかととめんどくさい。
しかし、灘の市場はこんなニーズにも応えてくれます。
畑原市場の前野豆腐店の「バリ固木綿豆腐」であります。
これが、島豆腐なみに固いんですわ。
三匹のこぶたならこの豆腐で家を作っちゃうかもしれないくらい固い。
シンデレラならこの豆腐につまづいて、ガラスの靴が割れちゃうくらい固い。
ま、それは言いすぎですね。
とにかくこうやって手でグワシとつかんでもビクともしないくらい固い。
それでずっしりと重い。

「カチカチのん欲しいいう人もおるし、ちょっと固いのん欲しいいう人もおるし、
 柔らかめの固いのん欲しいいう人もあるし、木綿の固さも4〜5段階くらいあるよ」
とご主人。
柔らかめの固いのんって柔らかいのか固いのかどっちやねん、て感じですが、
市場のお客さんもなかなかわがままなようです。
「無造作に水に浸けてるみたいやけど、実は固さごとに並べてるねん。手前が固いの奥のが柔らかいの」
おお、そうやったんや!
そういう陳列スキルは市場マニアにはたまらないっス。
で、固さの違いって何の違いなんですか?
「型に入れたときの端っこが一番固いねん。中心が柔らかい。
 それを切って柔らかい豆腐と固い豆腐にわけるねん」
なるほどねえ。

「むちゃくちゃ固い豆腐はよう出るね。沖縄の炒めもんとかに使うねんて」
そうそう、それですよそれ。
さすが南島と縁が深い街。チャンプルユースの需要も高いようです。
てことで、畑原市場のバリカタ木綿 で作ったゴーヤチャンプルは、水切りをしなくとも
とてもうまく仕上がります。
沖縄と灘を結ぶ「沖灘メニュー」なのであります。

たまに近所のこの店でも使用されていますです。ハイ。


2008年8月14日(木曜日)

市場の夏 鱧皮の夏

カテゴリー: - naddist @ 17時00分51秒

金鳥の夏 日本の夏
そんな美空ひばりのCMが流れていたのは何年前だったでしょうか。
子どもごころに「蚊取り線香を日本の夏の代表にしてもいいのか」という
疑問が常につきまとうCMでした。
だって蚊ですぜ、蚊。
いや、もちろん蚊取り線香なんて夏売らなきゃどうすんのよ!ってのは
わかるんですけどね。
そして、能面のごとく異常に涼しげな美空ひばり。
てめえ、今日灘区は光化学スモッグ警報出てんだぜ!
プール入れねーし、目が痛ぇんだよ!
なんて、突っ込みたくなったものです。
もちろん灘区内には美空ひばりの芸能興行を取り仕切っていたT岡氏がいるので
大きな声では言いませんでしたけど…

市場の夏、と言えばやっぱり鱧です。
関東方面ではあまり見かけませんが、関西では夏になると、どの魚屋さんにも
夏鱧が並びます

魚屋さんだけじゃないんですね。鱧が並ぶのは。
例えば市場のフライ屋さん。
この時期「鱧のフライ」が出回ります。
関西ならではの少し贅沢なフライです。
外はサクサクなんだけど、中身がしっかりとした弾力感があってこれでビールを
飲るのもたまりませんな。

あと、かまぼこ屋さん。
鱧は高級蒲鉾の材料でもあります。
ぜいたくです。上等です。市場のかまぼこは。
そして隠れた逸品が、かまぼこを作る際に出る鱧の皮を焼いた「鱧皮」。
基本的に鱧は高級魚とされています。
湯引きでもそこそこの値段はしますし、京都なんぞでそれなりなところで
しかるべき鱧なんかを注文しちゃった日にゃあ、そこそことられるわけです。
阪急京都線で京都慕情なんぞを口ずさみながら「早く灘に帰りたい」なんて
ちょっぴり涙ぐんじゃうわけです。
でもかまぼこ屋さんで売ってるのは「皮」。
いわば「ほるもん」ですね。
これが安くて旨いのね。
なんともいえないコラーゲンチックな弾力感がたまりません。
で、1パック220円。
「ウチのは新鮮やし、冷凍したら10日くらい持つよ」
と灘中央市場のかまぼこ店「みつの屋」のお姉さん。
うん、ここの皮が私の好みです。

そのままオーブンでカリカリっとあぶって酒肴にしても、わかめと和えて
酢の物にするのもいいのですが、我が家では、夏の昼飯としてそうめんと組み合わせます。
そうめん(できれば灘目)に焼鱧皮、ごま、ミョウガ、大葉を乗せ、ごまだれをかけて
ズルズルっといっちゃってください。
「焼鱧皮スタミナそうめん」
香ばしい鱧皮に爽やかな大葉がなかなか合います。

鱧皮そうめん

それと…
なんでも鱧皮にはコンドロイチンが多く含まれ、夏場荒れ気味な女性の肌
にも良い「美容食」だそうで。
市場の鱧皮でプリプリ美肌を。
やっぱりNHA(灘の鱧のコンドロイチン)だね!


2008年6月2日(月曜日)

ニョロニョロのスナフキン和え

カテゴリー: - naddist @ 23時50分32秒

市場は食材の森であり海であります。
なので、季節によって店頭の風情や匂いが変わります。
それを感じることも市場の楽しみ方の一つです。
今日から近畿地方も梅雨入りした模様。
市場にもぼちぼちと梅雨系の食材がならび始めます。
目立つのは梅やらっきょといった漬系。
ゴロゴロと八百屋さんの店頭に積み上げられ、市場の通路には梅雨の
訪れを告げる香りがほんのり立ちこめます。

ここで嗅覚の感度を少し上げると、鼻の奥の方で少々刺激的な香りを
キャッチできます。
梅やらっきょといった、いわゆる「梅雨メジャー」の陰に隠れるように
ひっそりと、しかもほんの数日間だけ姿を見せる香り。
小粒でピリリと辛い「生の実山椒」。
もちろん佃煮屋さんには常時醤油で炊かれた実山椒がありますが、
生はこの時期しか手に入らない限定季節食材であります。

堂々と梅雨時期の主役を張れる梅やらっきょではなく、
脇役なんだけどしっかり主張して、知らない間にすっとフェイドアウトしていく。
こういう食材に弱い。
たとえば市場がムーミン谷だったとします。
そうなると梅がムーミンで、らっきょがノンノン。
さしずめ実山椒は市場のスナフキンって感じでしょうか。
ある日ひょっこり現れて、
「キミも大人になったらこの味がわかるさ」
なんてムーミン相手に辛口のウンチクを垂れる。
そんで「ムーミン、僕は旅に出なくてはならない」
なんていいながら、すぐに市場から姿を消してしまいます。
「雨にぬれ立つ おさびし山よ 我に語れ 君の涙のそのわけを〜」
なんて、どう考えても子どもには難しすぎる辛口の歌を口ずさみながら。
「スナフキン、行っちゃやだ!行っちゃやだ!」
ムーミンが泣いてももうスナフキンは帰ってきません。

そんなさすらいの旅人感を実山椒に感じてしまうのです。
で、思わず買ってしまうわけです。
さて実山椒を何に使うか。
所詮スナフキンですから主役にはなれないわけでして、間違って
「実山椒丼」とか「実山椒のかき揚げ」とか主役級の扱いをして
しまうと、口の中がヒリヒリのイガイガでえらいことになってしまいます。
かといって、ちりめん山椒や佃煮作るのもなんだか普通っぽすぎるしなあ…。
スナフキンと何を合わせるか?
なんて考えながら市場を物色していたらいました、いいキャラが。
ニョロニョロです。
ピリ辛のスナフキンに合わせるのはやはりニョロニョロしかいない。
てことでこんな初夏のメニューを考えてみました。
オリーブオイルにゆでた実山椒と塩を入れて「スナフキンオイル」を作り
それで旬の剣先イカの刺身(ニョロニョロ)を和えてみました。

題して「ニョロニョロのスナフキン和え」
ニョロニョロの甘みと、それを引き立てるスナフキンの爽やかな辛さがうれしい、
初夏のムーミン谷…じゃなかった、市場の小肴です。


2008年4月24日(木曜日)

ねぎ[氷見]ま鍋

カテゴリー: - naddist @ 15時00分34秒

「食い倒れの新開地 着倒れの水道筋」

数年前、灘の古老に聞いた言葉です。
「新開地の人は芝居や外食に金をかけ、水道筋の人(=灘中の手住民)は食べ物は
始末してその分エエべべ着てる」てことらしい。
(本当はもう少し強烈な皮肉があったのですが)

そう言われれば、水道筋かいわいには呉服屋や洗い張りの店が多いし、
小さいころ「水道筋ディナー」ってあんまりした覚えがない。
「お外でごちそう」的な店は少なかったかもしれない。
食べ物を始末する=外食をしないってことなのでしょう。
やはり市場で食材を買い物をして家でつくるという、家食文化の街なのかもしれません。
なんせおいしい素材がごろごろしているワンダーランドがあるのですから。

いつものように市場へ買い出し。
少し肌寒かったのでなんとなく小鍋っぽいものでもすっか、
なんて考えながらウロウロしていると「魚辰」の大将、

「鮪の鍋、どう?」

あ〜いいですね。
濃いめの出汁でねぎま鍋なんて酒が進んでしょうがないっす。
なにやら奥の冷蔵庫からドカンと出てきました。

「氷見のマグロや。うまいで!」

氷見マグロ。
氷見と言えばアータ、寒ブリで有名な富山の漁港。
マグロもなかなか絶品でございまして。
なんせ氷見から北上し、青森あたりで穫れるマグロがあの高級ブランド「大間マグロ」
らしいのですから。
もちろん本マグロなんですが、今回いただいたのは頭、あばら、そしてテール肉。
つまりサクをとった後のあら肉です。
なのでフトコロにもうれしい。

「いちばんよお動いとおとこやからおいしいで。DHAもたっぷりやで」

そうでしょうそうでしょう、しかもブランドもんの本マグロっすからね。
スーパーにある、よーわからんマグロのアラとは訳が違う。
スーパーのはアラじゃなくて「マグロのアレ?」ですね。
アレ?これってマグロ???ホントに???
あるいは「マグロのアララ」って感じかも。
やったら赤いけど亜硝酸塩まみれ?アララ…。

市場のは「アレ?」でも「アララ…」でもない真っ当な「アラ」
「1000円分くらい入れとこか」
と入れてもらったマグロ、マグロ、マグロ。
てか、むっちゃ量あるんですけど!

氷見マグロのアラ

「あまったら焼肉のタレにつけてジンギスカン風にしてもおいしいで。
 野菜といっしょにワシワシと。昨日ウチはそないして食べてん」
ひ、氷見マグロのジンギスカンっすか!
本マグロを野菜といっしょにワシワシっすか!
贅沢っすね〜。
矢崎滋あたりが「まるっ!」て叫びそうなレシピです。

ま、そんなこんなで、
甘辛のすき焼き風割下で「ねぎ[氷見]ま鍋」をつくってみました。
あわせる野菜は白葱ではなく、やはり旬の淡路の新玉ねぎに。
もちろん市場もの。
この玉ねぎが甘いのなんの。
鮪といっしょに生玉子につけていただきます。
脂っこくなく身が締まって旨さが凝縮してる感じ。
なんだろ?
田淵じゃなくて、金本って感じ?
ちょっと違うかもしれませんが、旨いですよこれは。

ねぎ[氷見]ま鍋

そして、仕上げはうどんでも雑炊でもなく「ちょこっと汁かけごはん」に。
そ、いっぱいかけたら駄目なんです。スプーン1杯くらいの旨味が凝縮した
甘辛出汁をちょこっと。
これ、寿司源(水道筋5)のオネエサンに教えてもらった食べ方です。

ちょこっと汁かけごはん

至福。

ジンギスカン風は「昌原商店」(灘中央市場)の自家製焼肉のたれにつけ込んで
フライパンで焼いて、レタスにトッピング。
バカウマ。

氷見鮪のジンギスカン風

至福2。

灘中の手の人たちが外食しない理由。
なんとなくわかるような気がします。


2008年3月27日(木曜日)

春の市場でいたや貝と出会う

カテゴリー: - naddist @ 20時00分18秒

突然ですが、貝をホジホジしているとなんとなく落ち着きませんか?
アサリしかりサザエしかり。
ホジホジして食べる「ホジホジ食材群」において有名なのはカニ。
ホジホジ界に君臨しているキングオブホジホジといっても過言ではありません。
それは認めましょう。
でも、どっちかっていうと貝をホジホジしている方が好きなんですよね。

カニホジはなんとなく殺気立つ感じがありませんか?
終始無言。一心不乱。猪突猛進。
「一ホジも無駄にしない」という鬼気迫る厳しさがあります。
食事というより作業といった方がぴったりくるノルマ感。
一方、貝ホジはなんとなくのんびりしています。
破顔一笑。温厚篤実。気宇壮大。
「ま、そこんところテキトーでいいじゃん」というユルさがあります。
日本人と貝は石器時代からの付き合いがあります。
長い間に培われたあうんの呼吸、信頼関係がそう感じさせるのかもしれません。

冬の厳しいカニホジから解放され、ようやくうららかな貝ホジの季節がやってきます。

てことで春になるとなぜか貝が食べたくなります。
そんなこんなで、春は市場でも貝に目がいくわけです。
瀬戸内のあさりの身もぷっくりと太ってきます。
貝殻しまんないんじゃないかと思うくらいの育ちっぷり。
新わかめとアサリの酒蒸しを熱燗で。
王道ですね。
もうセンバツ高校野球の送りバントぐらい王道。
ちょっとはずしたいような…
そんな私の気持ちを見透かしたかのような魚屋さんの一声。

「いたや貝食べたことある?」
「いたや貝?いや、ないです」
「いっぺん食べてみて、おいしいから」

こういった対面販売ならではのいわゆる「寄り道買い」での素材との出会いも
楽しいものです。

「どこで捕れるんですか?」
「山陰とか北陸やな。今がおいしい時期やで」

いたや貝

一見、帆立風の貝。
大きな卵もついています。
レモンをきゅっとしぼって、そのまま食べても美味そうな風情。
「沖すきくらいのお出汁で焼豆腐と炊いてもおいしいよ」
う〜ん、いいですね。
おかずにもなりそう。

「マグロもまけとくで」

すいません、いつもおまけしてもらって。
てことで今夜は若干洋風に
「いたや貝とまぐろの紅白カルパッチョ風」てことに決定。
うわ、柔らかっ!
美味いわ、この貝。うん帆立よりうまいかも。
スーパーなどでは気づかない、見知らぬ素材との出会いができるのも
市場のよさかもしれません。

「寄り道で 春に誘われ 初いたや」

いたや貝とまぐろの紅白カルパッチョ風


2008年3月14日(金曜日)

春飯ラララ

カテゴリー: - naddist @ 14時30分24秒

春です。
石野真子でなくても「ラララ」と口ずさんでしまう季節です。
そして春のお約束、灘の市場にも「いかなごの釘煮」を炊く甘ーい香りが漂っています。
各魚屋さん自家製ですので、魚屋の数だけ味のバリエーションがあるわけ。
豊かですね。実に豊かです。

それに異論はないのですが、いつごろからいかなごの釘煮が神戸名物に
なったのでしょうか?
市場だけでなく、スーパー、はたまた日本郵便やヤマト運輸までも
釘煮釘煮とかまびすしい。

昔、こんなに盛り上がってましたかね? いかなご釘煮って。

少なくとも我が家ではこのような「いかなご釘煮フィーバー」は皆無でしたし、
近所には灘ソースの香りは流れていても、釘煮を炊く匂いなんかしなかったもんな。
神戸市内のT区なんか歌まで作っちゃってはしゃいでるし、
N区などでも釘煮コンテストだのなんやかやと。
ま、神戸の西部では昔からそうだったかもしれませんが、灘区のある神戸市東部では
そこまで盛り上がってなかったように思います。
おそらく最初は「○ープ神戸」あたりが販促がらみで全市的に盛り上げちゃったんじゃないかと。
ま、バレンタインやホワイトデーと根っこはいっしょじゃないかと。
それに市民が乗っかったんじゃないかとふんでいるのですが、いかがでしょう?
どうもこの手のマチヅクリやカッセイカのネタにするような盛り上がりは苦手でして、
やはりこういう文化は「しっとりと」日常に根付いて欲しいものです。

歴史的に見るとやっぱり灘は「イワシ」の方が重要なはずです。
季節の香りは「ジャコの釜揚げ」であって欲しいわけです。
といっても、灘にはイワシを水揚げする浜もなくなったので、
イカナゴで我慢するわけです。

新子釜揚げ

てことで、個人的にはくぎ煮より「新子釜揚げ」が好きです。
市場の魚屋さんではホタルイカとともにたくさん並ぶ春アイテム。
少し暖かくなった春の夜の灘酒ぬる燗と釜揚げ。
いいですね。
ちょっと醤油をたらせば、春のライスキラーアイテムにもなります。

うすい豆

そして同じく八百屋の春アイテム「うすい豆」。
グリーンピースじゃないですよ。
うすい豆は、関西に春をもたらす春告げ豆なのです。
で、この時期ならではの春飯。
釜揚げオンザうすい豆ご飯ウィズ菜の花のおひたし。
灘の春はこれに限ります。

「豆新子 しみじみ味わう  灘の春」

釜揚げオンザうすい豆ご飯


2007年12月1日(土曜日)

ハゲちりの夕(ゆうべ)

カテゴリー: - naddist @ 17時50分29秒

摩耶山の紅葉が最盛期を迎えると、灘は鍋の季節を迎えます。
これから忘年会を控え、様々な鍋を食べる機会もあるでしょう。
もちろん灘の市場にも様々な鍋の素材がならびます。
外でみんなでワイワイ食べるのもいいですが、市場の旬の素材を買ってきて
家の小ぶりの鍋で灘酒を一献やるのも灘クミンの楽しみでもあります。

 「ハイ、パパお疲れさま」
 「おお、今日はてっちりか〜!」
 「今日、畑原市場でおいしそうなふぐがあったから買っちゃった」
 「お、揖沢さんのの泳ぎふぐか!たまにはいいよなぁ」
 「そ、ボーナス出たし、ちょっと贅沢しちゃった!ねー摩耶ちゃん!」
 「うん、今年はサンタさんに諏訪子の大っきなぬいぐるみお願いしよっかな〜」
 「おお、諏訪子のぬいぐるみか、今年は諏訪子さんにも孫が生まれたしな。
  摩耶も弟欲しいかい?」
 「うん、摩耶、弟が欲しい!」
 「そっか、じゃあパパもモモジみたいにがんばっちゃおうかな〜ねえママ」
 「もうやだ、パパったら」
 「アハハハ…」

こんな年末の会話を聞いて、
「うるせぇ〜、ど〜せオレはボーナスなんて出ないし、
 ふぐなんて買えないし、金蛇精も買えないし」
なんて思ったそこのアナタ。
そんあアナタにも灘の市場は優しいのです。
きっと魚屋さんに「ハゲちり」を薦められますよ。

ハゲ

ハ、ハゲ散らかすだと!? 何を無礼なっ!!

なんて怒っちゃだめですよ。
ハゲちり、つまりカワハギのちり鍋のこと。
カワハギもフグと同じフグ科の魚。
これでちり鍋すると、これがてっちりに負けない
とても上品な鍋になるのですよ。
特にキモ。
この時期、カワハギはキモが美味くなります。
あんきもよりもクセがなく程よい濃厚さ加減が絶品。いやホント。
コクのあるキモで、きゅっと熱燗を…。
ああ、市場の近くに住んで良かったと思う瞬間です。
もちろんフグに比べてかなりコストパフォーマンスが優れている事も
特筆すべき点。

ハゲちり

 「おい茶目子、もう一杯熱燗つけて」
 「あんた、何杯飲んでるの!ボーナスも出てへんくせに」
 「そないいうな、ハゲちりはてっちりより安いし美味いから酒がすすむんや」
 「あ〜お父ちゃん、一人でキモ全部取った〜、サイテー!」
 「そないいうな、おじやがうまいんやで、ハゲちりは」
 「あんたなんかキモで栄養つけてもしょうがないやないの!摩耶にあげなさい!」
 「そないいうな、また明日買うてきたるがな…」
 
師走の灘のささやかな一家団欒の夕に市場のハゲちり。
今が旬ですよ。


2007年8月24日(金曜日)

水道筋でタコ疾走

カテゴリー: - naddist @ 12時10分19秒

日本人はタコが好きです。
てか、関西人はタコが好きなわけです。
とりわけ、神戸人はタコにこだわるわけです。
明石タコというブランドが控えていることが
大きいのかもしれません。
そういえばタコキャラで一斉を風靡した故横山ノック氏も
神戸出身でしたね。

「昨日そこの魚屋のタコが逃げ出したんやで!
 しかも走って逃げてんで!」
市場の酒場でこんな話を聞きました。
スーパーのタコが逃げることはありませんが、市場のタコは
たまに逃げるそうです。
明石のタコは筋力があるので立つそうですが、市場のタコも
負けず劣らず元気なようで。
一度市場の中を疾走するタコを見てみたいのですが、まだ
出会ったことはありません。

「naddistさん、ちょっとこっち来てみ、ええもん見せたる」
魚屋の大将に呼び止められ店内に入ると、一心不乱にタコを
揉む大将。
「最高やで、今日のタコは」
「やっぱ明石ですか」
「明石の中でも最高の二見タコや、新浜いうとこに揚がるタコ。
 刺身で食べるんやけど全然ちゃうで」
「へ〜」
「あんな、甘さがちゃうで、長田あたりに揚がるタコと」
「それ予約しますわ!」
「まかしとき!」

そんなこんなで、明石タコの中でも最強のタコ言われる二見タコ、
いただきました。
いやうまいわ、このタコ。なんともいえない旨味、
そして甘い!
甘い筋肉といいましょうか、きっと市場を疾走するタコは
こんなタコなんでしょうな。
今日から世界陸上。
是非日本チームに食べてもらいたい。
朝原選手あたりにどうでしょ?
水道筋、市場のタコ。
よお走れまっせ。


2007年7月11日(水曜日)

鱧の玉葱鍋 料理(骨切)します

カテゴリー: - naddist @ 10時30分59秒

鱧が市場に並びだすと、灘に夏がやってきます。
ま、普通は湯引きなぞを酢味噌か梅肉でいただくのですが、
灘センター商店街を歩いていたら魚屋さんの店頭でこんな
POPを見つけました。
「鱧の玉葱鍋 料理(骨切)します」

鱧

「鱧の玉葱鍋、最近流行ってんねん」とご主人。
夏の鍋もいいものです。
特に梅雨寒の晩など小鍋仕立てが嬉しい。
あ、大きな土鍋は野暮ですぜ。
市場でもたくさん売っている淡路モノの玉葱と鱧。
灘の目の前にある海と山の旬の食材を、ちょっと濃いめの出汁で
さっと煮て山椒パラリでパクリと。
酒はもちもん灘酒を合わせたいところですな。
もうこうなったら今晩は「鱧の玉葱鍋」以外考えられません。

「1本ください」
目の前で鮮やかに骨切りしてくれます。
ジャッジャッジャッジャッ…
鱧の骨切り音は夏の音です。

「アラもつけとくわ。これで出汁とって。
 一回骨焼いたらが生臭さがとれるからね」
ええ、出汁とりますとも。
骨焼きますとも。

「最後に素麺入れてもおいしいよ」
と、お客さんからもアドバイス。
なるほど、梅雨時はおじやよりさっぱりするし、なにより灘の名産で
あった素麺を入れる事でさらに灘鍋感が増すなあ。
…そういや家にまだ「灘目素麺」あったはず…。

鱧1本、アラ付き、骨切技術料、レシピ提案料しめて1000円也
てことで、イチバレシピ「鱧の玉葱鍋」絶品です。
お試しくださいませ。

鱧の玉葱鍋


2007年3月16日(金曜日)

沖永良部島から届いた春

カテゴリー: - naddist @ 15時30分18秒

3月に入ると神戸の春=新子=イカナゴの釘煮というステレオタイプな風物詩が
新聞紙面を飾ります。もう神戸の春はこれしかないという勢いで。
いや別に新子嫌いじゃないんですよ。
ボイル新子はほぼ毎日食べてますし、灘区の岩屋や大石、新在家に砂浜があった
頃は、釜揚げしたジャコを天日で干す風景がいたるところで見られたくらいですから。
でも、ここは垂水や須磨ではなく灘区。
別に釘煮を炊くにおいが街中に漂ようわけではありませんし、一つの事象にのみ
注目していては、森羅万象が息づく、めくるめく灘ワールドを楽しむことはできま
せんので、新子以外の春の食材をご紹介します。

市場にもひっそりと春を告げる食材が並びはじめています。
菜花、春キャベツ、そら豆、たらの芽などの春野菜に混じって
かわいい小さな子供たち達、遠い南の島、沖永良部島からの灘への春の使者
「えらぶ春のささやき」こと沖永良部島産の新じゃがが八百屋の店先に顔を
のぞかせます。
沖永良部島産馬鈴薯
南東生まれのこの馬鈴薯、まずビジュアルがイケてます。
直径5cmくらいの手のひらサイズ。
そしてホクホクとした食感。
ケンコーマヨ(からし入り)を使って、そら豆あたりと和えてざっくりと
「春の灘ポテサラ」にするのもいいのですが、今日は「はなまるマーケット」で
薬丸氏が「これおいしー!」と絶賛していた「バーニャカウダ」に蒸し焼きにした
エラブ馬鈴薯を浸していただきました。
バーニャカウダとは「暖かい風呂」という意味だそうで、オリーブオイルを使った
あたたかいソースです。
ということで
「沖永良部島出身の子供たちが灘温泉ではしゃぐ春休みの水道筋1丁目」を
イメージした一品「ナダ デ バーニャカウダ」を作ってみました。

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「バーニャカウダ(はなまるバージョン)」

1、オリーブオイル(大さじ2)でニンニク1片のすりおろし(orみじん切り)と
  アンチョビペースト(5g)を中火で炒める。
2、沸騰したら鍋を火から離し、生クリーム(50cc)を加え、再び火にかけ
  分離しないように手早くかき混ぜる。
3、蒸し焼きにしたエラブ馬鈴薯をつけて食べる。
4、絶品
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灘区は南東との関わりの深い街です。
戦後、南東出身者によって水道筋界隈には奄美市場、奄美廉売市場
(後の西灘市場、写真下)などの南東系の市場ができました。
安くて商品の質が良く、灘山手の上客に愛されたといわれています。
そんな遠い南の島とナダとの歴史に思いを馳せつつ、
小さな春を舌で感じてみてください。
西灘市場


2007年2月3日(土曜日)

糠漬白菜の納豆和え

カテゴリー: - naddist @ 00時00分30秒

日本全土を混乱に陥れた納豆禍。
ここ、水道筋の市場も例外ではありませんでした。
マルマチの納豆棚がからっぽになるのはわかるのですが、
いつも納豆を買う畑原市場のお漬物屋さんの納豆まですっからかん。

「ごめんね〜、いつも1つしか買わへん人が5こも買うていくねん。
 娘さんに送るねんて…」

一連の騒動が収束し、ようやく市場にも納豆が並び始めました。

「まあダイエットには効へんかもしらんけど、体にはエエモンやさかいな…
 私は嫌いやけど…あ、漬物屋ならではのおいしい食べ方教えよか?」

市場名物レシピ伝授。
スーパーなどではよく特売品に合わせたレシピカードなどをレジ横に
並べたりしていますが、何かあざとくて好きになれません。
市場ではもちろん「口伝」です。

そのときに教えてもらったのが、

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「糠漬白菜の納豆和え」

糠漬白菜(漬かり気味の方がおいしい)を刻み、納豆と和える。
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これだけ。

「ウチのお父さんがいろんな漬物で試してみて、
 壬生菜や高菜でもおいしいねんけど、
 この組み合わせが一番おいしいんやて。いっぺん試してみて」

漬物納豆自体そんな特別なものではないのですが、
市場で買う間際に耳打ちされる
「いっぺん試してみて」が嬉しいのです。
「お父さんがいろんな漬物で試して」くれたのが嬉しいのです。
もちろん
「納豆と糠漬という日本が誇る二大発酵食品の相乗効果は
 生活習慣病予防に『絶大なる効果』があるねんで〜」
などといううさんくさいプチ情報もありませんし、
お父さんが実施した様々な漬物での「おいしい組み合わせ検証」
にもねつ造はなし。

「いっぺん試してみて。おいしいから」

これでいいんじゃないですかね、関テレさん。


2006年12月23日(土曜日)

暮れのソップ鍋

カテゴリー: - naddist @ 18時36分22秒

灘の市場では豆乳のことを「ソップ」と呼びます。
ソップ。
なんかいい響きですね。
日本語か外国語かわからない音(おん)。
なんとなく楽しげな破裂音。
豆乳なんて呼び方は、不粋に思えてくるから不思議です。

畑原、東畑原、灘中央各市場には何軒かの豆腐屋さんがあります。
店先に、なにかこう生ジュースサーバーのような器具に入れられて
いるのが、このソップ。
たいてい、砂糖入りと無糖の2種類が用意されているはず。
買い物途中、豆腐屋さんの店先でクィッとやっているお客さんも
しばしば目にします。
ソップはスーパーなどで売られている調整豆乳とは、濃度、コク
とも明らかに違う、やさしくて栄養たっぷりの市場ドリンク。

このソップ、ドリンクとして飲むのももちろん、料理でも活躍します。
たぶんソップは「スープ」が語源だと思われるのですが、
スープとしての実力もかなりのものです。

夏はビシソワーズ風に仕立てたり。
冬はやはり豆乳鍋…いや「ソップ鍋」です。
我が家の定番「市場のソップ鍋」はこんな感じです。

1.土なべに水を入れて出汁昆布1枚を入れ出汁を取る。
2.火を入れて煮立ったら昆布を出し、ソップ(注1)を入れる。
3.煮立ったら鶏つくね団子(注2)を入れる。
4.つくね団子から出汁が出たら、絹ごし豆腐、水菜、しめじなどを入れる。
5.器に取り分け、お好みで醤油、七味(柚子胡椒)を振り掛けていただく。

忘年会疲れの胃にもやさしい鍋です。
シンプルなので年末の忙しい夜にもぴったり。
灘の酒との相性もばっちりです。
寒い冬は、市場の逸品ソップを使った、栄養たっぷりの「ソップ鍋」で
ホカホカあったまってください。

(注1)
今夜は畑原市場「佐藤豆腐店」さんのソップ使用。
(注2)
灘中央市場「鳥安」さんの「味付け鶏ミンチ 140円/100g」を使えば
下味もついているので、さらにお手軽に楽しめます。


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