春です。
石野真子でなくても「ラララ」と口ずさんでしまう季節です。
そして春のお約束、灘の市場にも「いかなごの釘煮」を炊く甘ーい香りが漂っています。
各魚屋さん自家製ですので、魚屋の数だけ味のバリエーションがあるわけ。
豊かですね。実に豊かです。
それに異論はないのですが、いつごろからいかなごの釘煮が神戸名物に
なったのでしょうか?
市場だけでなく、スーパー、はたまた日本郵便やヤマト運輸までも
釘煮釘煮とかまびすしい。
昔、こんなに盛り上がってましたかね? いかなご釘煮って。
少なくとも我が家ではこのような「いかなご釘煮フィーバー」は皆無でしたし、
近所には灘ソースの香りは流れていても、釘煮を炊く匂いなんかしなかったもんな。
神戸市内のT区なんか歌まで作っちゃってはしゃいでるし、
N区などでも釘煮コンテストだのなんやかやと。
ま、神戸の西部では昔からそうだったかもしれませんが、灘区のある神戸市東部では
そこまで盛り上がってなかったように思います。
おそらく最初は「○ープ神戸」あたりが販促がらみで全市的に盛り上げちゃったんじゃないかと。
ま、バレンタインやホワイトデーと根っこはいっしょじゃないかと。
それに市民が乗っかったんじゃないかとふんでいるのですが、いかがでしょう?
どうもこの手のマチヅクリやカッセイカのネタにするような盛り上がりは苦手でして、
やはりこういう文化は「しっとりと」日常に根付いて欲しいものです。
歴史的に見るとやっぱり灘は「イワシ」の方が重要なはずです。
季節の香りは「ジャコの釜揚げ」であって欲しいわけです。
といっても、灘にはイワシを水揚げする浜もなくなったので、
イカナゴで我慢するわけです。
てことで、個人的にはくぎ煮より「新子釜揚げ」が好きです。
市場の魚屋さんではホタルイカとともにたくさん並ぶ春アイテム。
少し暖かくなった春の夜の灘酒ぬる燗と釜揚げ。
いいですね。
ちょっと醤油をたらせば、春のライスキラーアイテムにもなります。
そして同じく八百屋の春アイテム「うすい豆」。
グリーンピースじゃないですよ。
うすい豆は、関西に春をもたらす春告げ豆なのです。
で、この時期ならではの春飯。
釜揚げオンザうすい豆ご飯ウィズ菜の花のおひたし。
灘の春はこれに限ります。
「豆新子 しみじみ味わう 灘の春」


