「大きい会社になるとああいうことするんかねえ…
安うせえ言われたらやってしまうんやろかねえ…」
と、灘中央市場は土居精肉店のお母さんがコロッケを揚げながら
ポツリ。
巷で話題のミートホープの偽装ミンチ事件。
「混ぜたらわからない」って…
人生幸朗師匠が健在だったら確実にボヤかれるはず。
全く、カアチャンカンニンでは済まない話。
カト吉もグルっぽいし、最終製品であるコロッケを店頭に
並べていたコープ。もうヘタレだらけですな。
ま、市場で買い物をしているとこういうことはあまりピンと
こないわけで。
たとえば合挽ミンチを頼むと、牛と豚をちゃんと分けて入れて
くれる。つまり「混ぜないので良く分かる」状態。
またこの売り方だと「牛7に豚3の割合で」「1:9で」なんて
いうオリジナルブレンド買いも可能。
そしてこのミンチを使ったコロッケやミンチカツのおいしさは
言うまでもないのです。
もちろんミンチ以外もぬかりはなし。
店内で一心不乱に膨大な玉葱と向き合う兄やん。
「機械で切るとおいしくないねん」
と、玉葱のみじん切りも手作業。
「こだわって作ってると、ウチみたいな小さな店では
ようさん作られへんからねえ。
なくなったら売り切れ御免ですねん」
売り切れ御免万歳。
当たり前と言えば当たり前なのだが、この当たり前が
当たり前でなくなった時代こそ市場のプロ意識(市場魂と
いってもいいかもしれない)が基盤となった「信頼の市場印」
がもっと脚光をあびていいはずだ。
そしてもちろん「エエもんを安く」が市場の真骨頂。
ピカピカに見えて、明るくて清潔そうなところに実は闇があり、
少し古ぼけたような市場にこそ、今の日本人が忘れてしまった
透明感のある当たり前があるのかもしれない。
ともあれ、偽装ミンチを伝える新聞記事を横目で眺めながら、
市場印の「絶品当たり前コロッケ」は今日も当たり前においしいのだ。


