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2008年11月16日(日曜日)
商店街よ、踊り出せ
2008年11月6日(木曜日)
カウントダウン
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2008年11月16日(日曜日)

商店街よ、踊り出せ

カテゴリー: - MJ @ 02時55分00秒

第3回水道筋ミュージックストリートは本日午後1時スタート。
昨年と違い、準備の過程をここナダタマで詳報・告知することは叶わなかったが、
(特に事情があったわけではなく、ひとえに私の怠慢のため…)
3つの店が新たに加わって全8会場となり、今年から始めた前売りも好調、エルナードの秋祭りと同日開催…と、
昨年以上にお客さんが来て頂けそうな予感がしている。
岡ちゃん、ちっち氏、Bonちゃんらと、夕方から各店セッティング&サウンドチェックに回ってきた。
ライヴ仕様は初めて見た[ゑみや洋服店]は、さすがテーラーだけあってスタイリッシュな趣。
最も西端の会場であり、水道筋に面したガラス越しにライヴの様子が見えるので、
王子公園駅から歩いてきた人には、「ここから商店街は踊り出すのだ」と目印になる。
 
水道筋交番を目印に、縦筋の灘センター街を山側へ少し歩くと、灘中央市場の入口。
Y字路を左手に進めば昭和レトロな乗り物遊具が見えてくる。
その横の階段を3階へ上がると、オキナワン市場テイストな[通い船]。
神棚とシーサー(ではなく狛犬なんだけど)に見守られた異色のお座敷ライヴ会場。
今年は照明が入り、さらにシブ味を増している。沖縄おでんと泡盛もぜひ。
 
そのまま灘中央市場を東へ歩き、灘中央筋へ抜けた正面が[ぺけひゃく](カフェハンドレッドタイムス)。
水道筋ミュージックシーンではおなじみのアットホームライヴハウス。
灘中央筋を浜手へ下りれば、突き当たりが[NA-YA](うどん な也)。
商店街ライヴの先鞭を付けた説明不要の旗艦店。チケット販売やパンフレットなどのブースもここに。
そこからアーケードを東へ行くと、畑原市場の入口が。
入ってすぐ右手にあるのが、今年初めて会場となる[酒庫 汽笛亭]。
界隈の市場バーでは最古参、シックな雰囲気のある空間。
その奥左手に見えるのが[チンタ醉宵食堂]。
スタッフにミュージシャンがいるので、どんな展開になるかが見もの。
その先のT字路を右へ折れると東畑原市場。まっすぐまっすぐ行くと、
懐かしいETの巨大ぬいぐるみが目印となる[新家(あらたや)]。
コンパクトで家族的な温もりのある会場。こちらも今年が初。
市場を出て、水道筋1丁目に戻り、さらに東へ歩けば、東端の会場[Café P/S]。
開放的で、明るくて、天気さえ良ければ楽しさ倍増のロケーション。

そう、天気だ。夜半から降り出した雨音は、いまも窓の外に聞こえる。
たしか、昨年も、一昨年も、前日の天気や予報は芳しくなかった。
でも、当日になれば、なんとか保ってくれて、ホッと胸をなで下ろしたものだ。
準備を終えた帰り道、[な也]の前を通ったら、岡ちゃんが「ほら」と軒先を指差した。
てるてる坊主が3つ、青い服を着て、灯の消えた商店街に揺れていた。
心憎いことをサラリとやってのけるSMSの大将である。
まあ今年はすべて屋内会場だから、仮に雨が降ってもノープロブレム。
皆さん、商店街で、市場で、心おきなく踊ってください。
 
     ※タイムテーブルはこちらでチェックを。もちろん会場周辺でも配布します。

●今日の灘ノオト:Basin Street Blues / Louis Armstrong

  不肖・私、[NA-YA]にてイベントの開幕ステージを務めさせていただきます。というわけで、
  予告選曲。「夢のストリート」を歌う大好きなこの曲を、水道筋バージョンでお届け致します。


2008年11月6日(木曜日)

カウントダウン

カテゴリー: - MJ @ 13時26分02秒

11月。灘は怒涛のイベント月間に入ったそうだが、
よその街にかまけて、灘ライフをおろそかにしているうちに、
俺にとって最重要のイベントがすぐそこまでやってきた。
(関係者の皆さん、ほんますいません)
水道筋ミュージックストリートである。
第3回目の今年は11月16日(日)。あと10日。カウントダウンに入った。
自分の関わっているいくつかの雑誌に告知記事を押しこんだものの、
やはり灘濃度ナンバー1メディア、ナダタマで詳報しておかねばなるまい。

今年は会場となる店が8店に増えたが、
参加ミュージシャンの数が飛躍的に増えたのも大きなトピックだ。
ソロ、デュオ、トリオ、バンド、セッションユニットなど計30組。
一人のミュージシャンが、あの店ではソロでやり、この店では別の歌手と組み、
次の店ではバンドを従え…と、さまざまな形で見られるのがいい。
昨年も書いたとおり、予定していなかった顔合わせや思わぬ共演が
そこここで生まれるという楽しみもある。
固定したセットで決まった枠で予定の時間だけカチッとやる…という
お仕事的イベントとは違う、なんかこう軟体動物的な、
水道筋を人体とすれば、その体内で細胞が融合したり分裂したり、
バトルロイヤル的というか、スワップ的というか、
ともかく、さまざまな個性と持ち味のミュージシャンが
緩やかなつながりを保ちながら、入り乱れるさまが抜群に面白いのだ。
これはいわば、象徴だ。
プライバシーだ、安全安心だ、同一所得水準だ、ゲーテッド・コミュニティだとか言って
人の間に壁を作ることばかりに腐心する、コンクリートジャングルな街とは対極の、
水道筋という場所のありようを、このイベントは図らずも表しているのだ。
 
街でもう見ていただいただろうか、
今年もチンタのシンちゃんが絵を手掛けたポスターは、
いろんなミュージシャンや動物や音符や掛け声や血しぶき(?)が飛び交い、
「赤塚不二夫追悼か」と思わせる、躁病的カオスに満ちている。
これは、いわば予言だ。
15歳のティーンエイジ・ブルースガールから、インディーズで話題の若手ミュージシャン、
関西ライブハウスシーンの牽引役である中堅どころ、日本ブルース界・ロック界を代表するベテランまで、
あらゆる人たちが水道筋というステージで出会い、化学反応を起こすであろうことを、
シンちゃんは予言しているのである。
そして、最後の最後、このカオスを一つにまとめあげるのが、
な也で行われるフィナーレの司祭たる牧師シンガー・川上盾さん。
バラク・オバマ当選できっとテンションも上がっているに違いない盾さんの
猛獣使いの腕前を、俺はいまから楽しみにしている。
ほんまに皆さんお楽しみに。
会場やタイムテーブル、前売り情報などの詳細は公式HPでぜひチェックを。

●今日の灘ノオト:(1-2-3-4-5-6-7)Count the Days / Patti LaBelle & The Bluebells

  「1日、2日…あなたに会える日を数えるの」と可愛らしく歌うパティ・ラベル。
  いまや女帝となった猛女の若かりし頃。水ストも、この歌でカウントダウン。


2008年9月18日(木曜日)

9月になったから

カテゴリー: - MJ @ 17時20分12秒

9月になったのに、相変わらず更新日を飛ばす、曜日はずれるで
グダグダの当「灘ノオト」ですが、決して終わったわけじゃないので
根気よく、たまに気が向いた時にのぞいていただければ幸いです。
ほんますみません。
さて。
いつまでもシャキっとしない俺なんかとは違い、
9月の声を聞いて大きく動き出したのが「水道筋ミュージックストリート」。
11月16日(日)に3回目を迎える街の音楽イベントである。
今年は昨年の5店に
水道筋4丁目の[ゑみや洋服店]、畑原市場の[酒庫 汽笛亭]、東畑原市場の[新家]が加わり、
計8会場で約50本のステージが展開される。
野外ステージはなくなったが、その分、エルナード水道筋の祭りと同日開催なので
商店街や市場界隈の賑わいは昨年以上になるだろう。
それにしても、そもそも雑談から始まったゲリラ的な「遊び」が、
年々きちんとシステマティックに構築された「イベント」に発展していくのを感じる。
先日、関係者が一同に集まって実行委員会が開かれたのだが、
出席者は10数人、ちゃんと1冊に綴られた企画書やタイムテーブルが各自に配布され、
フライヤーやポスター、缶バッジのチケット、前売り販促用のポップ、Tシャツ……
こういったものがすべて揃い、委員長の岡ちゃんの進行で粛々と進んでいった。
開始時間を間違えて電話で召集された俺は、寝呆けヅラをさらしながら、
「いや、しかしたいしたもんやなー」と、岡ちゃんの手腕とちっち氏のマメさに関心し、
眼前にあった岡ちゃんの大きな背中を拝むような気分だった。
先述の通り、今年は会場となる各店で共通チケット(500円)を前売りする。
これがあればどの会場にも何度でも入っていただけるが、
ステージごとに投げ銭を募るのは従来通りなので、
楽しんだ分だけミュージシャンにカンパを寄せていただければ有難い。
(その他、詳細はHPでご参照を)
 
Tシャツも既に売り出した。
なんだかんだと迷った胸の文言は、昨年どおり「MUSIC IS HERE」で落ち着いた。
色は、ロイヤルブルー。
若々しいというか、カリフォルニア的というか、
「少なくとも俺にはまったく似合わん色やなー」と躊躇していたが、
実行委員会の場で着てみたら
「おお、意外に違和感ないやん」と皆におだてられ、すっかりその気になった。
11月を待ちきれない人たちが、広告塔となって水道筋を闊歩する姿がちらほら現れる頃だ。
9月も半ばを過ぎた。
いつまでもダラダラしている場合じゃない。
SMSスタッフの仕事ぶりに、目を覚まされる想いの今日この頃である。

●今日の灘ノオト:九月になったのに / RCサクセション

  「9月になったのに、いいことなんかありゃしない」と清志郎がはき捨てる
  ロウダウンな曲。こういうノリは大好きだが、しばし封印して動きましょう。


2008年8月22日(金曜日)

リユニオン

カテゴリー: - MJ @ 08時00分00秒

更新をサボっている間に灘でライヴイベントに出演する機会が2回ほどあって、
いろんなミュージシャンと時間を共にしたのだが、
そこで思ったのは「やっぱりバンドはええなあ」ということだった。
パートごとの、いわばフリーのミュージシャンをライヴのたびに集める、
いわゆる「セッション型」のステージにも独特の緊張感と新鮮さはあるけれど、
そればっかりやっているパートタイムシンガーの身からすると、
同じ顔ぶれでひとつの曲を繰り返し演奏するうちに醸成されていく
「バンド感のある音」というのは、ときどき無性に羨ましい。
音を介したメンバー同士の「会話」、その密度の濃さや信頼の厚さが
技術や表面的な見せ方云々とはまた違ったところで、
サウンドに求心力と訴求力を与える。
「このバンドだから出(せ)る音」というものを生む。
仕事にも通ずる話かもしれないなあ、と思ったり。
 
今夜、そんなまがうことなき「バンド」のライヴが水道筋の[な也]である。
(またもや更新が遅れたため、ギリギリになった。すみません)
バンブーブラザーズ。
the twinsの小竹兄弟を核に、90年代の京都から圧倒的な熱を放っていた強力なR&Bバンド。
神戸にもたびたび来ていて、北野の「楽屋」などによく観に行った。
僕のやっていたコーラスグループが京都に行ったりすると、共演させてもらったりもした。
親くん(弟の方)は当時ドラマーだった。最高に気持ちのいいタイコを叩いていた。
彼らのホームグラウンドであった京都[陰陽(Nega-Posi)]で録られた98年のライヴ盤は
荒削りながら怒涛のパワーに溢れていて、いま聴いてもあの頃の熱気を思い出させてくれる。
彼らが発散する、そういったポジティブなパワーに刺激され、助けられて
俺も細々とながら音楽をプレーすることを続けられている気がする。

彼らは2000年に活動を止めたが、
ここ3年ほど、年に1回だけ再結成ライヴをやるようになった。
一度観にいった[陰陽]での再結成ステージは、それはスゴかった。
解散後はそれぞれに活動しているメンバー同士だが、
彼らをつなぐ、確かに変わらないものを目の当たりにしたような気がして、
なんだか分からないが、ケツを叩かれたような気分になった。
今夜、それが水道筋で観られるのがうれしい。
R&B好きやバンド好きに限らず、音楽を愛する方々、
最近ちょっと悩みや迷いがあったり、夏バテをひきずっていたりする方々(俺や)、
ほんま一度見てみたら、何か感じるところは大きいかもしれません。
まだ予約いけるそうですよ。

●今日の灘ノオト:Let’s Stay Together / Al Green

  バンブーブラザーズの印象深いレパートリーはいくつかあるけれど、この偉大なる
  ソウルシンガーの大名曲も一つ。上記ライヴ盤でもステージの幕開けを飾っている。


2008年8月15日(金曜日)

水脈は枯れず

カテゴリー: - MJ @ 15時30分00秒

ひと月と2日遅れの更新です。すみません。
先月来の異様な暑さに辟易し、仕事や諸々の事情で灘区内活動率も低下し、
ネタなし、ヒマなし、気力なしの三重苦に陥って、「まあええかー」と1回更新をサボったら
そのままズルズル来てしまった。われながら、もう復活はないかと一時は思ったほどだ。
どんなに一生懸命やってきたつもりのことでも、何かの拍子に一旦中断すると、
「もうええわー」と急速に熱が冷めてしまうのは俺の悪癖である。無責任この上ない。
仕事とは(ナダタマは仕事じゃないけど)、単調であれ、波乱万丈であれ、
「持続する志」がその真の価値を造るのだということは、
30周年を区切りに活動休止を発表したサザンオールスターズや
心ならずも引退を発表した野茂英雄がよく体現している。
この「灘ノオト」も、「これで一区切り」と自ら納得するか、何らかの外的要因で続けられなくなるまで、
できるだけ従来のペースに戻して、いましばらくは続けようと思います。
長い言い訳終わり。

さて。
俺が「灘ノオト」を続けようと続けまいと、
灘の音楽シーンは猛暑をものともせず脈々とその水脈を保ち、着々と新たな展開を見せている。
夏仕様になった[カフェ・ハンドレッドタイムス]では、
新企画「素音(しろおと)名人会」が、8月に限り毎週金曜に開かれて大盛況だというし、
あす16日には、水道筋4の[ゑみ屋洋服店]でライヴが予定されている。
レトロでモトマチックな店構えへのリニューアルで、水道筋に大きなインパクトを与えた
大正年間創業のテーラー。今年からジャズを柱とした店内ライヴを不定期に行っているのである。
そんなご縁で、今年の『水道筋ミュージックストリート』の会場にもなる。
 
この数十年で、ジャズという音楽ほど、いらぬ理屈やイメージを背負わされ、
隆盛から沈滞への道筋をたどってきたジャンルはないだろう。
その結果、「おしゃれ」の記号としてのバックグラウンドミュージックや
床の間の飾り物のような存在になり下がってしまったわけだが、
ほんとうは、ほかのブラックミュージックと同様、
熱くソウルフルな、生々しい音の塊であることには変わりない。
そして、そうした音の醸す雰囲気は、目の前でライヴを聴くのが手っ取り早い。
先日店で尋ねたら、既にソールドアウトではあるが、「立ち見はいけますよ」とのこと。
真夏の夜のジャズ」を水道筋で体感するチャンスである。

それから、これは次週詳しく紹介しようと思っているが、
22日(金)には[な也]で京都のR&Bバンド、バンブーブラザーズのライヴがある。
水道筋ではおなじみのthe twinsがやっていた、ものすごく熱く、カッコいいバンドである。
この数年、夏の恒例企画となっている再結成を水道筋でやろうというのだ。
これは見ておいたほうがいいと思う。

●今日の灘ノオト:Rock Me Tonight / Freddie Jackson

  「ヘイ、ガール。ずいぶん久しぶりだね」と歌い出す80’sブラックコンテンポラリー名曲を
  灘ノオト再開記念に。ジャケの襟なしスーツみたいなの、ゑみやでオーダーできるかな?


2008年4月23日(水曜日)

Joyが宿る場所

カテゴリー: - MJ @ 14時00分00秒

「シャッターを下ろしてからはじめるお店をします」
なるほど秀逸なコピーだと、はじめて聞いた時に思った。
営業形態を的確に表現しつつ、
ふだんとは違う特別な愉しみが店の奥に待っていそうな、
ちょっと秘密めいた感じも匂わせる。
水道筋のど真ん中にある繁盛店、うどんの[な也]が、
月2回のライヴハウス営業を始めてちょうど3年が経った。
そのキャッチコピーから受けた印象どおり、
夜の顔である[Closing Time Club NA-YA]は、
新しい音楽や人との豊かな出会いをいくつも僕にくれた。
よい音に浸って胸躍らせる悦びや、ぐっと込み上げるような気持ちを、
酒に溶かし込んで何杯も何杯も飲み干してきた。
出演者としても、オーディエンスとしても。
 
「うどん屋でライヴ」という一風変わった組み合わせばかりが語られがちだが、
純粋にライヴハウスとして見ても、相当に充実したハコである。
機材も、音響も、出演者も、企画や演出も、木の空間の雰囲気も、ライヴ時限定メニューも。
販促目的や「おしゃれ」な演出として、あるいは、「カッセーカ」だか「まちおこし」だかの道具として、
ライヴに“場所貸し”するイベントならいくらでもあるけれど、ここは違う。
「本業はうどん屋ですけど、趣味でライヴもやってまして……」
というような、ハンパなエクスキューズは一切ない。
音楽の持つ力を伝えたい、音楽を感じる悦びを提供したいという一途な想いが、
空間の隅々まで溢れているのだ。
本気の想いは伝播する。
だから、[NA-YA]のお客さんはいつも心の底から楽しそうだし、
一度出演したミュージシャンは、また出たいと思う。
   
すべては人なのだと思う。
この店のスタッフには何かとお世話になっているが、
とりわけ大将の岡ちゃんは、僕にとって大恩人だ。
僕のやっている拙い歌盤レビューHP(現在は長期放置中)に目を留めてくれて
「あのHPでやってるようなことをライヴでやれへんか。タイトルもそのまま『Singer’s Delight』で」
と、嬉しすぎて天にも昇るような提案を岡ちゃんがしてくれなかったら、
自分にとって「音楽をプレイすること」はフェイドアウトしていたかもしれないし、
灘や水道筋という街と、これほどまで関わることもなかっただろうと思う。
水道筋ミュージックストリートにしても、精神的支柱たる岡ちゃんがいたからこそ実現したのだし、
小さくても着実に、これからも続いていく予感があるのだ。
音楽や街が「ただただ好きだ」という強くまっすぐな気持ち。
いろんな想いや要望を受け止めて、かたちにしていく包容力と実行力。
ミュージシャンにもお客さんにも心地よく過ごしてほしいという徹底したサービス精神。
岡ちゃん自身が歌い手で、神戸マスクワイアの一員だからであろうか、
いまこうして書きながら思い浮かんだ大好きな歌がある。
「Center of My Joy」
リチャード・スモールウッドが書き、多くの人に歌い継がれているゴスペル・バラード。
そう、[NA-YA]という場所は、水道筋に宿る「Joy」の揺るぎない中心なのだ。

ライヴハウス仕様になった店をはじめて体験したのは、3年前のコケラ落としで、
川上盾さんと会津の牧師仲間である片岡謁也さんとの「J.C.Brothers」だった。
あさって25日(金)に、その盾さんが続けているシリーズ「ありがとう川上盾です」の第6弾がある。
ゲストのデュオ「nao-shin」も見モノの、ラジオの公開録音風ライヴである。
シャッターは下ろしていても、[Closing Time Club NA-YA]は
音楽と街を愛するすべての人に開かれている。

●今日の灘ノオト:Center of My Joy / Ruben Studdard

  TVのアイドルスカウト番組出身、「テディベア」の愛称を持つ実力派R&Bシンガーが
  クワイアをバックに、スケールデカく歌う。巨漢のルックスがどことなく岡ちゃんに…。


2008年4月2日(水曜日)

タイコマン帰る

カテゴリー: - MJ @ 11時00分00秒

2月から3月にかけて、酒を飲んだ話ばかり書いていたが、
実際は諸々の事情があって、かなりセーブしていた(せざるを得なかった)。
が、先週金曜日は久々に水道筋フルコースで飲んだ。
中村よおさんとの[高田屋]に始まり、Café Manoucheのライヴを観に[な也]、
終了後上機嫌で[汽笛亭]、その帰途、あまりの賑わいについ足を踏み入れた[チンタ醉宵食堂]。
早い時間からハイペースで始めたのと、Café Manoucheの相変わらずの快演で
久々に千鳥足となった春の宵は、うれしいニュースも舞い込んだ。

クイクイ進む熱燗で既にかなりご機嫌さんになっていた
な也ライヴの幕間、ふと目を奪われたフライヤー。
5月9日(金)、やはりな也で行われる下村明彦さんのライヴ告知だった。
下村さんは言うまでもなく、灘でも精力的に活動するシンガーソングライターだが、
その共演者に「土居秀行」とある。
あれっ? 酔っ払って見間違えたかと思ったが、間違いない。
僕の学生時代の後輩で、パーカッション奏者の、あの土居だ。
水道筋ミュージックストリート(SMS)の僕のセットでもサポートしてくれた、気のいいTAIKOMAN。
誰もが知る童謡や絵かき唄を斬新に料理する「童謡サロン」や
スチールパンのバンド「Rustic pans」で全国を飛び回っているのをはじめ、
奄美の唄者、朝崎郁恵さんのバックを務めたり、
パーカッションだけのユニットやハンドドラムのソロ活動をやったり、
かつては、尺八・ギターとのユニット「沙弥音」の奉納演奏で人気を博したりと、
フォークロア的な音楽表現を追求して、素晴らしい活動を繰り広げている。
昨年末には、な也の岡ちゃんのもとにしばらく滞在していたタイ人留学生が
やはりパーカッション奏者だということもあって、「打てば響き合う」国際交流を深めていた。
小柄だが、間口の広い、パワーのある男である。
 
そうか、SMSの時に下村さんとご縁ができたか、それとも、岡ちゃんが仕込んでくれたか。
いずれにせよ、SMS出演ミュージシャンの「帰灘演奏」はうれしい。大歓迎だ。
さっそく連絡を取ってみると、
「いや、それがまったく別ルートなんですよ。知り合いのギタリストに、
その日空いてる?って誘われて、現場を訊いたら、な也だというんでビックリしたんです」
土居は垂水在住なのだが、SMSで訪れた水道筋をとても気に入ってくれて
「ええなあ、灘に住みたいッスよ」としきりに言っていた。
うんうん、やはり想いがあれば、つながるものなのだなあ。
灘の、水道筋の引力は、多くの心あるミュージシャンを街に連れてきてくれる。

●今日の灘ノオト:Heart in My Hand / the Steeles

  僕が以前やっていたコーラスグループで土居がドラムを叩いてくれていたゴスペル曲。サビの
  「Here I come again with my heart in my hand」が、土居の帰灘を歌っているようだ。


2008年2月20日(水曜日)

100×2=223

カテゴリー: - MJ @ 20時30分00秒

夜の灘中央筋に音店ができた。
マンションに侵食され、どんどん短くなっていく商店街にあって、うれしい動きだ。
商店街に面してマンションを建てるなら、せめて1階には店舗を入れるべきだ。
虚しく飾り立てたエントランスなんか作ったって、どうせすぐに陳腐化するんだし、
住んでいる人だって素通りするだけなんだから。
その音店は、質実剛健な音楽の代表、ブルースのかかるバーである。
ぺけひゃく倶楽部」という。
あれ?と、お思いの方もいるだろう。
そう、水道筋ミュージックシーンの一角を占める「カフェハンドレッドタイムス(×100)」の夜の顔なのである。
2月から木・金・土の週末のみ、午後6時からのバー営業が始まった。
店主のちっち氏によると、「もともと開店当初は夜も開けてたんや。ほら、ドアに書いてあるやろ」。
 
あ、ほんまや。この写真ではちょっと見にくいが、確かに「CAFE & KUIMON BAR」とある。
昼の幕の内やライブ営業時に供されるこの店のフードのクオリティの高さには定評がある。
その市場素材を活かしたアテを傍らに、杯を傾ける。BGMはスローブルース。壁にはギター。
僕にしてみれば理想的な酒場だ。
先日寄ってみたら、フレディ・キングがかかっていた。
おお、「Ain’t Nobody’s Business」だ!野太い歌とナタのようなギターがひたすらカッコいい。
カウンターでちっち氏と雑談しながら、焼酎のお湯割と菜の花のおひたし。いや旨い。春は近いぞ。
照明を落とした木の空間に、スイセンの香りとともに「愛」の残り香が漂っているような気がしたのは、
その前夜に天野SHOさんのバレンタインライヴがあったからだ。
酒と一緒に、SHOさんが置いていった愛の名残も飲み干す。幸福な時間。
 
「もうすぐ2周年記念日やねん。ライブやるから来てな」とちっち氏。
ライブ営業を始めたのが、2年前の2月23日だそうだ。今週の土曜日。
出演は「KUM」。水道筋ミュージックストリートで灘中央筋およびぺけひゃくを沸かせた
深見かよさん、CAFEの上新友祐さん、MIKAさん、3人のヴォーカリストの共演である。
午後6時半オープン、7時半スタート。予約は2000円、当日2500円。
女性2人と男性1人がピアノ1台をバックに、たっぷりと歌でぺけひゃくライヴ2周年を祝う。
行きたい。旨い酒と豪華な共演を堪能したい。
仕事が火を噴いてなければ……。

●今日の灘ノオト:Under the Influence / Anointed

  女2+男1といえば、僕の大好きだったこのゴスペルグループのラテンフレイヴァーな代表曲を。
  コンテンポラリーなサウンドの佳曲。当初の女3+男1からこの編成となり、その後男女デュオに。


2008年1月25日(金曜日)

本日興行

カテゴリー: - MJ @ 12時37分26秒

MJ presents Singer’s Delightの第10弾、
本日夜、水道筋[な也]にて開演です。
演目は、the twins with MJ。
サポートにマンボ松本(key)、北田太一(ds)。
灘は朝から小雪舞う冷え込みですが、
燗酒や湯割り、温かいうどんに当夜限定ソウルフード、
そしてアツ(苦し)い歌を取り揃え、
皆さんをお待ちしております。
19時オープン、20時スタート。
お時間・ご興味ある方、どうぞよろしくお願いいたします。


2008年1月9日(水曜日)

Soul Food Party

カテゴリー: - MJ @ 19時40分00秒

正月休みをいただき1回お休みさせてもらいました、灘ノオト。
本年も、感動、感銘、感傷、妄想、幻想、戯言に愚痴その他を交えながら、
ラーラーラララと歌うように灘の音話を書き綴っていきたいと思いますが、
2008年初投稿はいきなり告知にて失礼します。
 
水道筋のうどん[な也]、
月に2回だけの夜の顔[Closing Time Club NA-YA]もすっかり定着したその店で、
僕がやらせてもらっているライヴ企画「MJ presents Singer’s Delight」が
今月25日(金)に10回目を迎える。
演目は「the twins with MJ」。
季節モノといった感じで、水道筋以外ではときどきやっているセットなのだが、
これを地元で、「Singer’s Delight」でやるのが宿願だった。
で、今回はここにマンボ松本(key)、北田太一(ds)という気心知れたメンツを加え、
スペシャルバージョンでお送りしようと思います。10回目だし、豪華にね。
the twinsはおそらく、水道筋登場頻度の最も高い京都のミュージシャンだと思う。
な也やハンドレッドタイムス、水道筋ミュージックストリートへの出演のほか、
小竹直、小竹親それぞれのユニットで、多くの灘クミンを唸らせ、笑わせ、ジーンとさせ、とにかく熱くさせてきた。
彼らの何がそんなにいいのかを説明しようと数時間パソコンに向かっているけれど、
いろいろと書き連ねるほどにウソくさく、陳腐になって、「そんなことじゃ伝わらん!」という気になってきたので、
もう書くことを放棄した。すいません。
音楽を言葉で語ることが空しい、と感ずるのはこんなときだ。
彼らと一緒にやると、とにかく楽しいばかりだし、自然と熱くなるし、「なんか一丁やったろう」という気分になる。
余計なことはひとつも考えず、歌うとはなんと素晴らしく、気持ちのいいことかと心底痛感する。
そう、感じりゃあいいのだ。
サム・クックも下記のアルバムで「Feel It, Don’t Fight that Feeling」と歌っているし、
『燃えよドラゴン』のブルース・リーも「Don’t Think! Feeeel」と不敵な面構えで言っていた。

な也の岡ちゃんが、今回のライヴに「Soul Food」というサブタイトルを付けてくれた。
旨いソウルミュージックで腹一杯に、という意味だそうだ。
ほんとうに、この夜限定のソウルフードがメニューに加わったりするらしい。
「アメリカ南部のビッグマザーの作るおふくろの味を水道筋の食材で再現」と、フライヤーには書いてある。
ソウルミュージックに興味がない人でも十二分に楽しんでいただける
ソウルミュージックショーにしたいと思います。いや、必ずやそうなると思います。
19時開場、20時スタート。チケットは予約・前売り1800円、当日2300円。
ご来場お待ちしております。

●今日の灘ノオト:Having a Party / Sam Cooke

  the twinsとやるときはサム・クック・ナンバーが自然と多くなる。3人とも大好きですからね。
  このエゲつないライヴ盤を初めて聴いた時のような原初の興奮が胸に湧き上がってくるのだ。


2007年12月5日(水曜日)

ラッシュライヴ

カテゴリー: - MJ @ 10時00分00秒

12月は、ほかの多くの職業と同様、ミュージシャンにとっても書き入れ時である。
僕のようなパートタイムシンガーでも4本も予定が入るほど(灘では1本のみ)だから、
周りのミュージシャンは皆忙しそうだ。ええことです。
水道筋界隈も歳末ライヴ目白押し。
その皮切りとなるカサ・スリムの3人ツアー「カサ・テンポ」を観に、カフェ・ハンドレッドタイムスへ……
行けなかった。いや、行けたのに、なんたることか、日を間違えていた。
日曜の夕方、ちっち氏に電話し
「きょうのカサやん、完売でしたよね。立見でええんでちょっと覗きに行きます」と軽やかに告げると、
しばし沈黙の後、「は?何ゆうてんねん。昨日やぞ、ライヴ」と、突き放すような声。
「え、マジで……」と絶句する僕に、
「盛り上がったでえ。大合唱あり、チリンチリン(カサ・ファンにはおなじみ)あり、
水道筋ミュージックストリートのお客さんがまた来店してくれたり……」と畳み掛けるちっち氏。
カフェ・ハンドレッドタイムス提供 
あいたたたたた。またやった。旨い酒を呑める日を一つ損した。
なんで、俺はこうもスケジュール管理ができないのか……自らを苛む僕にちっち氏が追い討ち。
「困るなあ、うちのライヴは土曜やって、そろそろ覚えてもらわな。灘人失格ちゃうか」
あう……言葉もない。
鰻の「山信」を知らず、灘の長老たちにじわじわといたぶられるnaddist氏のような心境であった。
だが、気を取り直していこう。水道筋の歳末ライヴはまだまだ続く。

[7日(金)な也]天野SHO 
SHOさんが、京都・伏見の「鉄拳ギタリスト」西野やすしさんを迎え、名物ユニット「天西ブルースライン」を。
[9日(日)チンタ醉宵食堂]チンタ醉宵クラブバンド
若きテナーブロワー、イッペイくんがリーダーを務めるハウスバンドのレギュラーステージ。
[21日(金)な也]川上盾&関島秀樹
歌う牧師とシンガーソングライター、2人の弾き語りによるクリスマス・チャリティ・ショー。
[22日(土)カフェ・ハンドレッドタイムス]美崎しのぶ&ゴーゴー木村
SMSにも登場したパチャンガの2人を中心にしたクリスマスへのカウントダウン。
[23日(日)チンタ醉宵食堂]チンタ醉宵クラブバンド
先述と同様。この日にワタクシ、MJがゲストとしてお邪魔いたします。
[30日(日)カフェ・ハンドレッドタイムス]夜な夜な市場
小竹親とカサやんの「夜な夜な」を軸に、the twinsの兄貴も、マンボ松本も駆けつける豪華忘年会。

どうですか、この豊富なラインナップ。
僕が身近で把握してるだけでこれだから、ほかにもまだまだあるかもしれない。
水道筋に「音」が着実に根付いていることを示す年の瀬のライヴ・ラッシュ。
あー、今年は「夜な夜な」忘年会で締めやな。

●今日の灘ノオト:I Miss You / Harold Melvin & the Blue Notes

  「おまえに会いたい」。見逃したカサやんライヴへの思いを込めて、
  マッチョな男前、テディ・ペンが熱く切なく吠えるバラードの名曲を。


2007年11月10日(土曜日)

この日を〜SMS助走8

カテゴリー: - MJ @ 02時07分37秒

水道筋ミュージックストリート、いよいよ本日。
昨夕、居相商店の800円の鰻丼(鰻3切れ)をかき込み、各店セッティングへ。
汽笛亭 in Cafe P/S→通い船→ハンドレッドタイムス→な也。
どの会場もカッコいいすよ。いつものライヴとまた違った雰囲気で。
写真は汽笛亭 in Cafe P/Sとハンドレッドタイムス。サウンドチェックに精出す岡ちゃんとちっち氏。
通い船も、すごいです。正面にどーんと神棚がある大広間。お座敷ライヴの新境地が拓ける予感。
僕は、な也に至る頃には、集中力が切れ、体力も尽き、気力も減退。
額に汗して働く岡ちゃんはじめ、な也スタッフの方々の周りでギター持ってちょろちょろする。
   
日付が変わる頃、鰻丼の効力が切れたので、チンタで小腹を満たす。麻婆丼とか。
昨年同様、このお店のみ明朝のセッティングになります。
降る、降れば、降る時…と、このところ刻々変化していた天気予報だが、
いま見たら、いずれの時間帯も降水確率10%…てのは、なんとかもちそうということですか。
ふだん天気予報をほぼ気にしないので、ニュアンスがあまり分からない。
まあ、いずれにせよ全力で楽しむだけです。とは、昨年書いたこととまったく同じですが、
今年はもう一つ。どなたさまも存分に、ご自由にお楽しみください。音楽と街を。
商店街を駆け巡る生音魂、12:30スタート。

●今日の灘ノオト:Sonshine / Take6

  爽快なバカテクの背景に、スピリチュアルな結び付きを感じさせる彼らのア・カペラ。
  太陽賛歌と「御子の輝き」を重ねたこの歌。「サンシャインで君の心を癒すんだ」と。


2007年11月7日(水曜日)

街の空気〜SMS助走7

カテゴリー: - MJ @ 12時00分00秒

いよいよ秒読み、水道筋ミュージックストリート
「だれがどこに出るんですか」とよく聞かれるので、あらためてタイムテーブルを眺めてみましょう。
もちろん当日のパンフレットにも掲載されています。
SMS2007タイムテーブル
今年は昨年に比べ、各ステージ間のインターバルを長く取ってある。
30分の演奏後、40分休憩が基本。昨年は休憩20分が基本だったから倍になった。
その分、ゆっくり街を歩いてもらえればうれしい。お客さんも、ミュージシャンも。
水道筋6丁目商店街が協賛ステージ「STAGE SIX」を作ってくれるので、
王子公園駅東口を降りて水道筋の西端から東端まで、さらに灘中央筋、灘中央市場、畑原市場と、
全8ステージで、界隈をほぼ漏れなく歩き回れるようになっている。
演奏の合間に喉が渇いたら、
豆腐屋の店先でソップを一気飲みするもよし、水道筋マダムに混じって喫茶店で寛ぐもよし。
小腹が空いたら、市場をぶらついて、コロッケやたこ焼きや唐揚げや串揚げをつまみ食いするもよし。
晩飯の買い物があるならば、旬の魚や野菜、肉も漬物も練り物も乾物も何でも買い込んでもらえばよし。
もちろん各会場で飲食はできるのだけれど、
「あそこに旨そうなものが売ってる」「あの店のおっちゃんがええ味出してる」と情報交換しながら、
半日かけて水道筋の空気をたっぷり吸い込んでほしいのだ。
街の空気を感じられる仕掛けはステージにもある。
たとえば、今年から加わった3丁目の交番前「EBISステージ」は、だんじり囃子で幕を開ける。
篠原や五毛のだんじり保存会の若手を中心に、太鼓、半鐘、二丁鐘の鳴り物3点セットの演奏を披露。
だんじりワークショップでは、坂を上る時の音、宮入の際の音など、音色の違いを紹介したりもするそうだ。
もう一つの新たなステージ、沖縄おでんの店「通い船」は、灘中央市場協同組合事務所の大広間。
床の間と神棚のある昭和の香り漂う空間に音が満ちる。三線の響きやギターの弾き語りが。
灘が生んだスゴ腕ベーシスト、天野SHOさんが登場するのも見ものだ。

そんな水道筋巡りの水先案内人となるのが、中村よおさん
な也前特設ブースからお送りする、この日限りの超ローカルナローキャスティング
ゲリラ放送「FM NADA」を仕切っていただけることになった。
題して「中村よおのトオリヌケ・スイドウスジ」。
あらためて紹介するまでもなく、
ベテラン・シンガーソングライターにして、70年代フォーク・ロックの生き字引。
ラジオ関西「中村よおのトオリヌケ・ストリート」 のパーソナリティとして、
「レコードコレクターズ」「ミュージックマガジン」ほかの執筆者・著作家として、
22年前から続くフリーペーパー「トオリヌケ・キ」の編集発行人として、
数々の素晴らしい仕事をされている。
よおさんの音楽は「神戸」そのものがテーマだが、何より生粋の灘クミン、年季の入った水道筋者である。
温かい街語りとコアな選曲で、イベントを色濃く、味わい深く演出していただけるのは間違いない。
放送開始前には、もちろんステージも。
1丁目のCafé P/Sが舞台となる出張バーステージ「汽笛亭」のオープニングは、よおさんが飾ってくれる。

こうしてタイムテーブルを拾い読みしているだけで、街の空気が匂い立ち、胸が躍る。
どなたさまも存分にお楽しみください。
水道筋ミュージックストリート。あと3日です。

●今日の灘ノオト:寺田町 / カサ・スリム

  今年も登場、“癒しのブルーズメン”カサやんのオモロくて、やがてほろ苦い実況録音盤より。
  自分が暮らす街の空気をほのぼのと。「自転車で行けるよ」など、街ブルースの傑作多々。


2007年10月31日(水曜日)

進め、水道筋印

カテゴリー: - MJ @ 10時00分00秒

10日後には水道筋ミュージックストリートなのだが、その前にひとつ。
サイバーミュージックアワードという関西インディーズバンドの登竜門的コンテストがあり、
その本選、グランプリ決定ライヴが11月4日(日)に大阪で開かれる。
これが、灘区的にぜひ押さえておきたいイベントになっているのだ。
灘区的というより、水道筋的に。いや、ナダタマ的に、というべきか。
応募450組以上から30組に絞られた1次審査、ネット投票による2次審査を経て、
本選出場権を得た7バンドのうち、2バンドに縁の深い若者が参加している。
K-106とジェイムス。
まずはサイトへ行って「試聴」をクリックしてみてほしい。

 
K-106は、インストのブラス・ファンク・バンド。
テナーサックスのイッペイ君は、畑原市場「チンタ醉宵食堂」のスタッフである。
その男前っぷりと天然ぶりで、場内食堂にほおっと甘いまったりムードを漂わせるが、
バンドの音は洗練されたソリッドなファンクである。
手元にある何年か前のアルバムは、JB’sっぽいファンキー風味が印象的だったけれど、
毎週火曜日のレギュラーライヴなどを通じて、日々進化を続けているようだ。
「最近鍵盤のトムが加入。奇抜な動きに、音も分厚くなってきてます!
ファンキーなビートとロックな魂で会場沸かせますぜぃ!」とはイッペイ君の弁。
若者よ、ハードにファンキーにブローするべし。

 
ジェイムスは、R&Bやルーツロック的イナタさを持つロックバンド。
Vo&Gの清水アツシ君は、先月の音魂GPで念願の水道筋デビューを果たした。
これがすこぶる評判良く、彼のストレートで愛すべきキャラもあいまって
「ファンになりました」との声もちらほら。エントリー曲「天使にラブソングを」もやってましたね。
昨晩電話したら、「体調崩したので、パブロン飲んでじっとしてます」と。
「おいおい……」と突っ込みたくなるのがシミちゃんらしいが、
「いつもやってる小さいライヴハウスみたいな空気を作りたい。
優勝とかより、自分たちの音の印象を残せれば」と。
ええこと言うやないか、若者よ。

僕自身はコンテストとかにまったく縁がないけれど、身近な若者たちの快進撃はうれしい。
どちらも、高校や大学の同級生バンドが母体になっているというのもいい。
昨晩テレビを見てたら奥田民生が出ていて
「バンドってのはいくつ組んでも、結局、一生に一つなんですよ」と言っていた。
「なるほど、そうかもなあ」わが身に照らして、しみじみ思う。

本番は持ち時間15分、3曲以内での勝負だという。
優勝すれば、iTunes Storeで、iTunesデビュー。
「MADE IN KANSAI (OSAKA)の音楽を」とイベントは謳っているが、
「MADE IN NADA (SUIDOSUJI)」のサウンドを炸裂させてほしい、と願う。
場所はアメリカ村「BIG CAT」。入場無料。
SMSへ向けて気分を高める意味もあり、見に行きたいなと思っている。

●今日の灘ノオト:Nothing But Love / the Five Heartbeats

  ファイブ・ハートビーツは、91年作の同名映画で描かれた架空のソウルコーラスグループ。
  幼なじみ5人がアマチュアコンテストの会場を沸かせる場面で歌う熱いジャンプ・ナンバー。


2007年9月12日(水曜日)

飲む灘愛〜SMS助走3

カテゴリー: - MJ @ 12時00分00秒

畑原市場の「酒庫 汽笛亭」はときどき街へ出張する。
灘南通のジャズ寺、敬覚寺のライヴ時にやる「寺バー」はお客さんもミュージシャンも心待ちにしているし、
この夏は、淡路島で昼間ビーチサイド・バーを開き、
夜には灘へ戻って店を開けるというアクロバティックな営業を展開した。
お盆のころには、あの灼熱地獄のなか、水道筋6の大阪王将前でジュースバーをやっていた。
オーナーの塩出くんによると、そもそも当初は店舗を構えず出張専門のバーをやる構想もあったというから、
「さすらいデリ・バー」魂は筋金入りなのである。そう思えば、旅愁の匂いもする店名もむべなるかな、だ。
 
その出張バーが、水道筋ミュージックストリート(SMS)にも登場することになった。
場所は水道筋1丁目の「Café P/S」。東へ100mほどのかつてない近距離出張だ。
SMSの東端となるこの会場は、商店街に向かって開かれたテラスのようなステージが売り。
出演者も、店内にいる人も、商店街を通る人も、
すべてが一体となって音に浸り、灘愛と音愛を体感できる場である。

そんななかで、ぜひ味わってほしいのが汽笛亭名物「町カクテル」。
誕生の経緯はリンク先を参照していただきたいが、
「梅田」から「岡本」「御影」「六甲」を経由して「西灘(現・王子公園)」へ至るnaddist阪急コース以外にも、
「青谷」だの、「六甲山牧場」だの、灘の地名を冠したオリジナルカクテルが次々生まれている。
もっとも、「え?畑原ないの?そら、ぜひ作ってもらわな。おいしいの頼むわ。ハ・タ・ハ・ラ」という
酔客の強引なリクエストに応じて作られ、その場限りとなった幻のレシピも少なくないようだが。
町シリーズに限らず、「カクテルにこだわっていきたい」と、塩出くんは常々話している。
カクテル教室を開いているほどだから、腕にも覚えはある。
SMSオリジナルカクテル「魂」でも作ってくれないかな。当日限りのスペシャルドリンクで。
どうでしょうか。

●今日の灘ノオト:That’s When Love Hurts / Terry Huff and Special Delivery

  万人の心をトロけさせるファルセットで名高いスウィートソウル伝説の名盤から。
  その名も「スペシャル・デリバリー」。泣く子も黙る「愛と魂の出張軍団」なのだ。
 


2007年9月9日(日曜日)

俺の広告〜SMS助走2

カテゴリー: - MJ @ 23時50分00秒

水道筋ミュージックストリート協賛の申し込み・問い合わせフォームができました。
HPメニュー欄の「お問合せ」をクリックして、どしどし書き込んでください。
協賛応募以外の問い合わせも、すべてこちらで受け付けます。

──と、人に呼びかける以上は僕も協賛するつもりだ。夢の広告主である。
「MJの広告?『電話1本、出前迅速。ライヴ請け負います』とかさ。わっはっは」
という声もあったのだが、それはさすがにアレなので、
MJ presents Singer’s Delight推奨の酒「歌喜」の宣伝をしようと思う。
な也で売っている、なぜか僕の顔がラベルに入った冷酒だ。
キャッチも浮かんだ。
「しみる歌、しみる酒。人生の悦び──MJの酒、歌喜」
うん、こりゃキマった。石川さゆりか藤あや子あたりの出演/歌で、CMもできそうだ。
あ、いや、別にファンだとかいうわけじゃなく、日本酒の似合う美人歌手がそれしか思いつかないもので……。
いっそのこと、女性ソウルシンガーを設定したらどうか。
うん、いいな。だったら僕のディーヴァ、グラディス・ナイトだ。
歌い手として非の打ちどころがないし、若いころは可愛らしかったし。
曲は、あの名曲「Neither One of Us」でいこうか。いいねー、雰囲気出るねー。
撮影は晩夏の夕暮れ、摩耶山で。ポツポツと灯がともり始めた街を見下ろして。
グラディスには浴衣を着てもらおうか。えーっと、黒い肌が映える色は……などと、
人生初の広告に、とめどなく妄想が広がるのだった。
そういえば、きょう水道筋を歩いてたら北播磨の物産展をやっていた。
ぶらっと冷やかして何も買わなかったのだが、あとで聞いたら、
「歌喜」を造っている神結(かみむすび)酒造の方が来られていたそうだ。
えー、そうなのか。お会いしたかった。会って意気込みを伝えたかった。
「水道筋ミュージックストリートでもバンバン売りますんで」と。
突然鼻息荒く迫られても、向こうの人も困るやろうけど。

●今日の灘ノオト:Neither One of Us / Gladys Knight & the Pips

  別れの予感に戸惑う男と女の歌。曲の素晴らしさ、グラディスの豊かな表現力……
  どれをとっても素晴らしい至高のバラード。が、なんでこんな高値が付いとるんや?


2007年9月5日(水曜日)

友を待つ〜SMS助走1

カテゴリー: - MJ @ 13時00分00秒

9月になった。うかうかしてる間に、もう2カ月後に迫ってきた。
水道筋ミュージックストリート(SMS)である。今年は11月10日(土)だ。
えっ、もうそんな時期か。こりゃいかん、準備も告知も急がねば……えーと、でも何からやれば……
< だからさー1年なんてあっという間なんだよ。ミック・ジャガーも歌ってたろ、「Time waits for no one」って。
ありゃ正確には「時と潮は人を待たず」って、「tide」が入るんだよなー、おまえ、知ってっか?>
< でもさー、ミックの場合は歳月に抗って若さを保ってるやん>
< いやー、でもヤツも老骨に鞭打って大変だろ。先月世界ツアー終わったみたいだけど、もう見納めって話だし>
< でもなー、毎回「最後最後」って煽るのは大物の常套手段やからなー。ロリンズだって何回も引退・復帰したろ>
などと、無意味な言い訳と葛藤を自己内で繰り広げた挙句、こんなことをしてる場合やない!と
先日、な也の岡ちゃん、ハンドレッドタイムスのちっち氏、そしてnaddist氏と打ち合わせをした。
 
だが、さすがである。
うかうかしてたのは僕だけで、出演交渉も、タイムテーブルも、ステージの確保も、機材の調達も、
だいたい大枠ができ、あとは最終の詰めを残すだけになっていたのである。
さらには、HPのリニューアル(ちっち氏作成)も。
 

ポスターの原画(チンタのシンちゃん作成)も。
 

共通チケット(300円)となる「マル水」マークの缶バッジデザイン(naddist氏作成)も。
 
会場は、昨年の4店+中央筋ステージに加え、先日久々の復活営業が鬼の盛況ぶりだったという「通い船」、
水道筋若手店主たちの「EBIS会」が運営する「EBISステージ」の計7カ所に増える。
ただ、今回は演奏と演奏の間のインターバルを長く取るので、出演者数・コマ数は前年並み。
その分、ミュージシャンにもお客さんにも商店街や市場をゆっくり歩いて回ってほしい、という狙いである。
大根や漬物や豆腐や魚の入った買い物袋を提げて踊ってもらえたら素晴らしいじゃないですか。

あと、是非ともやらなければならないのが協賛店集めだ。
イベントを自分たちだけでやるぞ、という話ではなく、街の人たちに興味をもってもらい応援していただけたら、
「友」として支えていただけたら、これほどうれしいことはない。
3000円もしくは5000円の協賛金を納めていただくと、SMSのHPや当日パンフレットに広告を掲載いたします。お店や団体だけでなく、個人でも構いません。水道筋や灘以外から協力していただける方がいれば、それも有難いです。ここはいっちょ一肌脱いでやろうという方がおられましたら、
な也(078・861・5674)か、カフェ・ハンドレッドタイムス(078・803・2211)へご連絡を。
とりあえず、ナダタマメールinfo@nadatama.comでも受け付けますが、
SMS事務局の問い合わせ・申し込みアドレスがまもなくできますので、近くお知らせできると思います。          

●今日の灘ノオト:Waiting on a Friend / the Rolling Stones

  生涯一ロックンロールバンドに、悩めるモダンジャズの巨人ソニー・ロリンズが客演という
  異色の組み合わせ。「俺は女を待ってるんじゃない。友達を待ってんだ」とちょい気だるく。


2007年8月22日(水曜日)

水道筋の合戦

カテゴリー: - MJ @ 10時00分00秒

視聴率が落ちたといっても年末の風物詩「紅白」、欽ちゃんが司会だった70年代の「家族対抗」、
ベンチャーズブームに乗った60年代の「勝ち抜きエレキ」……。
歌や演奏の腕前を競う「合戦」モノは、ジャパニーズ音楽シーンの定番である(エレキ合戦は見たことないけど)。
ブルース界では、ゲイトマウス・ブラウンとTボーン・ウォーカーの白熱の対決に会場中が揺れたギター合戦が、
モダンブルース黎明期の輝ける伝説として語り継がれている。
その伝統の系譜に連なる新たなステージが、この灘に登場する。
「音楽魂GP」。おとだまグランプリ、と読む。中央筋の音店「カフェ・ハンドレッドタイムス」による企画だ。
格闘技好きのマスターちっち氏の意図はこうだ。ちょっと長くなるが、HPより引用する。
「音楽というものにはたくさんのジャンルがあります。フォーク・ブルース・ジャズ・カントリー・ソウル・R&B・ポップス・沖縄音楽などなど。そしてそれぞれの音楽には、それぞれの魂が宿っています。その異なるジャンルの音楽達をピックアップし、対戦させよう!という企画からこの音楽魂グランプリは生まれました。つまり、同じリング(ステージ)の上で異なるふたつの音を共鳴させるという訳です。(中略)一見異なるように見えて(いや聴こえて)実は音楽というひとつの大きな輪の中にそれぞれが存在しているだけなのです。中には辿っていくとルーツが同じようなものもあるわけです」

やる気満々の清水くんと、温かく見守るちっち氏その第1回を、僭越ながら務めさせていただくことになった。
お題は「水道筋VS板宿」。
板宿からは、以前ここで紹介した清水厚志くん(from JAMES)が出演することになり、先日顔合わせをした。
え?初回からいきなり企画意図外してるやん、ジャンル対決とちゃうやん!と思われるかもしれないが、そうでもない。要はひとつのテーマを設けて、2組の演者がそれぞれのスタイルで競演する場なのである。それぞれに盛り上がりを見せている水道筋と板宿のミュージックシーンが出会い、火花を散らすのは互いにとって良いことだと信じる。
そして、大切なのは以下の言葉だ。再びHPより。
「このイベントのサブタイトルに“決定戦”や“VS”的なニュアンスがあり、何か物々しい感じも見受けられますが、本当は<VS=&>の意味合いを持っていただきたいと思っています。それぞれの音楽を尊重しあい、それぞれの音楽がもっと身近で近しいものであるという事をみんなで再確認できたら素晴らしい事だと思っています」

というわけなので、勝敗や優劣をつけるわけでは決してない。
むしろ「オトダマはひとつだ」と実感できるピースフルな企画になればいいな、と思う。
第1回は9月15日、場所はハンドレッドタイムスなのだが、残念ながらというか、ありがたいことにというか、
予約は既に埋まってしまった。
だが、企画は第2回、第3回と続く。ふだんのライヴとはちょっと違う企画を盛り上げていくためにも、
「われこそは」という出演者、「こんな対戦が見たい」というお客さんはぜひハンドレッドタイムスへ。

●今日の灘ノオト:T-Bone Shuffle / T-Bone Walker

  「モダン・ブルースギターの父」が自らの名を冠した、タイトル通りのシャッフルナンバー。
  ゲイトマウスの闘争心に火を点けた粋なBlues’n Jazzギターと洒脱な歌を堪能できる。


2007年7月11日(水曜日)

雑食性の男たち

カテゴリー: - MJ @ 11時00分00秒

丸腰のシンガーにとって、だれと一緒にやるかというのはとても大切だ。
ひと言で言えば、気持ちよく歌わせてくれるかどうか(エラそーな言い方で恐縮ですが)。
バンドというのも結局人間の集まりなので、趣味や嗜好や、やりたいことが理解し合えるほど、いい音に結実する。
いや、まあそういう意味じゃ、「だれと一緒にやるか」が大切なのは別にシンガーに限った話でもないか。
というわけで、きょうはライヴ告知です。自分の(笑)。
水道筋のな也──夜はClosing Time Club NA-YAという名になる──で続けている
ライヴ企画「MJ presents Singer’s Delight」。その第9弾が27日(金)にある。今回は
初回からずっと付き合ってもらっているドラマー北田太一とギタリスト久井コージをフィーチュアする企画。
といっても、ともになかなか前面に出る性格(プレーヤーとして、ということですが)ではないので
2人とそれぞれ相談して、あるいは、僕がぜひこの人にと思った曲を1ステージずつ選ぶというかたちを取る。

北田太一という男、週に6日は、カントリーやブルース系のライヴやリハーサルで京阪神を股に掛けている。
無類の、ちょっとあきれるぐらいのドラム好きである。
酒場で何か音楽がかかっていたとする。
と、「おっ、クリス・パーカー!」「いやあ、ジェフ・ポーカロ好きやねん」「やっぱりブレイキーが先生や」
などと、即座にドラマーの名前で音楽を識別する。
いま挙げたのは僕でも知っている名前だが、ときどき「なんだそりゃ」というドラマーの名を口にして場を惑わせる。
まあ、オタクといって差し支えないが、レオン・ラッセルでも松田聖子でもエイジアでもブッカー・T&MG’sでも、
ドラムさえ気に入れば聴くというスタンスは、いっそ潔い。
高羽小クミンであり、神戸高校時代にドラムを始めたというから、灘的にも関わりは深い。

久井コージという人を初めて見たのは20年近く前になるか。
京都の拾得で、友人のマンボ松本や当時の師匠ファンキー松田がやったライヴに出ていたのではなかったか。それがブルースバンドだったせいか、
長い間ブルースギタリストだと思って見てきたが(基本的にはその通りなのだが)、
昭和のヤクザ映画やドリフのコントの音楽を集めていたり、妙に五輪真弓に入れ込んだり、月亭可朝がアイドルだったり、なんだかよく分からない雑食性を持っている。
久井さんの標榜する言葉でいえば「B級」がキーワードになるのかもしれない。
大西ユカリと新世界の初代ギタリストでもあったので、
お好きな方は「あの人か」と思い当たるかもしれないし、彼の書いた曲を聴いているかもしれない。

ベースは、太一とよく一緒にやっているパブロ内田さん、
テナーサックスに久井さんと長い付き合いのボス河内さん(大西ユカリと新世界)。
太一セットはサザンやカントリー系のソウルを中心に、久井セットではちょっとブルースやジャズ寄りになります。
19時オープン、20時スタート。チャージは予約・前売り1800円、当日2300円。1ドリンク付き。
お時間・ご興味ある方は、ぜひお越しくださいね。

●今日の灘ノオト:Scratch / the Crusaders

  ドラマーというか、リズム隊の紡ぐグルーヴにシビれまくるアルバムは僕にも何枚かある。
  70’sソウルジャズ〜フュージョンの金字塔であるこの盤も。重くイナたいタイコの渋さよ。


2007年5月2日(水曜日)

灘で伝説に出会う

カテゴリー: - MJ @ 11時00分00秒

「どんな音楽をやるんですか」と訊かれたら、
「えと、まあソウルとかR&Bとか、あと、ゴスペルとか…」などと答えている。
微妙な遠慮を伴うのは、そこに古くて新しい問題が横たわっているからだ。
「日本人にソウルやR&Bが歌えるのか」とか、「クリスチャンでない人が歌うものをゴスペルと言えるのか」とか、
「そもそも黒人以外がブルースをやってもいいのか」とかいった話は、この何十年間繰り返し問われてきた。
J-ポップだ、J-ラップだ、ジャパニーズR&Bだとか言っている現在からは隔世の感があるが、
ほんの40年前には「日本語でロックは歌えるのか」という議論をしていた時代もあったのだ。
そういう問いの根底にある精神論的なものだけを原理主義的に突き詰めていくと、
「ロックやソウルのリズムには英語しか乗らねえのさ、ベイベー」というシェケナベビ男な発想か、
「日本人は民謡か祭囃子か読経以外は禁止でごわす。ドン!(机を叩く)」というゴリゴリ民族主義的主張か、
いずれにせよ、偏狭かつワケの分からない話になるので、
僕も含めて多くの人は、ソウルやR&B(その他の音楽も)といったものを「音楽の一スタイル」と捉え、
そのスタイルを借りたり、自分なりに解釈しながら演奏しているわけだ。
だが、僕らがそういうアプローチを当たり前のこととしてやってこられたのは、
偉大なる先達がいたおかげだということを忘れてはならない。
「日本人がソウルやブルースなんて」「日本語のロックなんて」という意見も多かった時代に、
さまざまな葛藤や煩悶や疑問を乗り越えて、新しい表現に挑んできた人たちである。

たとえば小坂忠というシンガー/ソングライター。
ジャパニーズR&Bの草分けであり、70年代には牧師となって日本初のゴスペル・レーベルを設立した。60年代には、細野晴臣(YMOでもおなじみの)や松本隆(松田聖子ほかの作詞者としてご存知の)らとエイプリルフールというバンドをやっていた。いまや「日本語ロックの確立者」という評価が定着しているはっぴいえんどの前身ともいえる伝説のバンドである。
75年のソロアルバム『HORO(ほうろう)』は、いまも語り継がれ聴き継がれる名盤。ファンキーなタイトル曲「ほうろう」や「ゆうがたラブ」、後のゴスペル的なテーマにも通じるスロー「機関車」、はっぴいえんどのカバー「ふうらい坊」…日本語でどこまで表現できるか、どこまで遊べるかに挑んだ名曲名演ぞろい。フィリーソウルのメロウなグルーヴ感や、ダークサイドのスライにも通ずるファンクネスを宿したサウンドは、日本のR&Bの原点と呼ぶにふさわしい。先述の細野、松本はもちろん、コーラスに山下達郎、吉田美奈子、大貫妙子が参加しているといったら、ブラックミュージックに興味のない人でも、そのすごさを分かってもらえるだろうか。

その伝説の人が、灘にやって来る。
5月11日(金)、水道筋のな也
ここで紹介しておきながら既にソールドアウトなのは残念だが、これは水道筋ライヴ史に刻まれるべき事件だ。
実は、僕は何年か前に「HORO」を聞きかじっただけだった。
来灘に備え、最近数枚のアルバムを貸してもらったら、これがまたいい。
コーラスを効果的に配したコンテンポラリーなゴスペルサウンド。
その歩みがそのまま伝説となってきた男は、しかし、伝説の上にあぐらをかいてはいない。
水道筋で、そんなミュージシャンに出会える幸せを思う。

●今日の灘ノオト:ボンボヤージ波止場 / 小坂忠

  ゆったりとメロウなグルーヴが心地よいサウンドはウィリアム・デヴォーンのよう。
  歌われるのは、真夜中近くの波止場の風景。「さあ、あなたと夜をひとっ飛び…」

  


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