更新をサボっている間に灘でライヴイベントに出演する機会が2回ほどあって、
いろんなミュージシャンと時間を共にしたのだが、
そこで思ったのは「やっぱりバンドはええなあ」ということだった。
パートごとの、いわばフリーのミュージシャンをライヴのたびに集める、
いわゆる「セッション型」のステージにも独特の緊張感と新鮮さはあるけれど、
そればっかりやっているパートタイムシンガーの身からすると、
同じ顔ぶれでひとつの曲を繰り返し演奏するうちに醸成されていく
「バンド感のある音」というのは、ときどき無性に羨ましい。
音を介したメンバー同士の「会話」、その密度の濃さや信頼の厚さが
技術や表面的な見せ方云々とはまた違ったところで、
サウンドに求心力と訴求力を与える。
「このバンドだから出(せ)る音」というものを生む。
仕事にも通ずる話かもしれないなあ、と思ったり。
今夜、そんなまがうことなき「バンド」のライヴが水道筋の[な也]である。
(またもや更新が遅れたため、ギリギリになった。すみません)
バンブーブラザーズ。
the twinsの小竹兄弟を核に、90年代の京都から圧倒的な熱を放っていた強力なR&Bバンド。
神戸にもたびたび来ていて、北野の「楽屋」などによく観に行った。
僕のやっていたコーラスグループが京都に行ったりすると、共演させてもらったりもした。
親くん(弟の方)は当時ドラマーだった。最高に気持ちのいいタイコを叩いていた。
彼らのホームグラウンドであった京都[陰陽(Nega-Posi)]で録られた98年のライヴ盤は
荒削りながら怒涛のパワーに溢れていて、いま聴いてもあの頃の熱気を思い出させてくれる。
彼らが発散する、そういったポジティブなパワーに刺激され、助けられて
俺も細々とながら音楽をプレーすることを続けられている気がする。
彼らは2000年に活動を止めたが、
ここ3年ほど、年に1回だけ再結成ライヴをやるようになった。
一度観にいった[陰陽]での再結成ステージは、それはスゴかった。
解散後はそれぞれに活動しているメンバー同士だが、
彼らをつなぐ、確かに変わらないものを目の当たりにしたような気がして、
なんだか分からないが、ケツを叩かれたような気分になった。
今夜、それが水道筋で観られるのがうれしい。
R&B好きやバンド好きに限らず、音楽を愛する方々、
最近ちょっと悩みや迷いがあったり、夏バテをひきずっていたりする方々(俺や)、
ほんま一度見てみたら、何か感じるところは大きいかもしれません。
まだ予約いけるそうですよ。
●今日の灘ノオト:Let’s Stay Together / Al Green
バンブーブラザーズの印象深いレパートリーはいくつかあるけれど、この偉大なる
ソウルシンガーの大名曲も一つ。上記ライヴ盤でもステージの幕開けを飾っている。