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2008年4月16日(水曜日)

大人の酒場

カテゴリー: - MJ @ 14時00分00秒

駄菓子屋模型店が子供たちにとって欠かせないように、
大人の男にとって、安酒場は街の必需スポットである。
立ち飲みが、レトロでキッチュな、ある種「粋」な文化として認知されるずっと以前から、
灘の浜手の酒徒が、ごく当たり前の日常のひとコマとして通い続ける店の一つに
新在家の[ぐいぐい酒場 樫本]がある。
酒屋併設の本格店。初めて行ったのは10年近く前になるだろうか。
ドラマーの島田和夫さんとピアノ弾き井山あきのりさんのユニット「ブギウギ・ピアノ・ナイト」のライヴに
大西ユカリちゃんとともに出演させていただくことになり、ある日の昼間、
いまもあるのかどうか、六甲道勤労市民センターのスタジオでリハをした。
その帰り、「島やんが好きな巨大立ち飲みに連れて行ってくれるて」と
ユカリちゃんがうれしそうに言い、「巨大立ち飲みてナニ?」といぶかりながらついて行った。
 
そこは、ほんとうに巨大立ち飲みだった。
店の隅に「U」の字カウンターがあり、その背後にガランと大きな空間が広がっている。
装飾的な要素はほぼ何もない無骨なハコで、喩えていうなら、
香港の人たちが毎朝通う飲茶楼のようなホールの立ち飲みだった。
「ガランと」と書いたが、それは空間の取り方の話であって、
まだ日も暮れきらぬうちだというのに、店内は人いきれとざわめきでむせ返るほどだった。
たしかまだ20代で、ディープな立ち飲み経験などなかった俺は、その光景に内心圧倒された。
ステンレス製の、テーブルというより、ただの「台」を4人で囲むと、
注文を取りに来た「お姉さん」に、島田さんが手短に伝える。
ほどなく瓶ビール2本と、湯豆腐が4皿運ばれてきた。
「この豆腐を目当てに来てるんや」みたいなことを島田さんが言っていたような気がする。
喧騒のせいもあって、あとはどんな話をしたか、あまり覚えていない。
ただ、ふだん通い慣れていたバーとも居酒屋ともパブとも違う、
自分にとって明らかな「異文化」に、知らなかった街のひだを見る気がした。
憂歌団の歌に描かれるような大人の酒場の空気を体感し、感応した。

その[樫本]が今月でいったん閉め、なくなりはしないが、縮小する方向だと聞いた。
あの雰囲気をもう一度見ておこうと、何年かぶりに訪ねてみた。
午後4時前。まだ客はまばらで、アイドルタイムの眠たげな空気が漂うなか、
2人のお姉さんだけが、てきぱきと忙しそうに立ち働いている。
ポットから、大きめのコップになみなみと注がれる燗酒。コップは、西郷にある「福徳長」の銘入りだ。
アテはもちろん湯豆腐。槽に泳ぐ豆腐が手際よく掬われ、たっぷりの鰹節とネギの化粧を施されて出てくる。
聞くところによると、もう閉店した豆腐屋が、この店の名物のためだけに特別に豆腐を作り続けているらしい。
   
徐々に増え始めた常連客たちは、カウンターに陣取るやいなや、口々に改装の話を始める。
俺もお姉さんに少し話を聞いてみる。
「私らも引退するし、どんな感じになるか詳しくは知らんけど、だいぶん狭うするんやて。椅子も置いて。
この店?もう40年からになるわ。広なったんは、20年ぐらい前からちょっとずつ…」
残念やけどしゃあないわ、というようなサバサバした口ぶりだった。
カウンターに着いたのは初めてだったので、いままで気付かなかったが、
壁には1995年1月17日午前5時46分で止まったままの柱時計があった。
1杯で切り上げる。酒が280円、湯豆腐が150円で、しめて430円。
コップを干し、まだ明るい戸外へ出ると、[樫本]の真向かいに
近々オープン予定のおしゃれな「TACHINOMI」ができていた。
 

●今日の灘ノオト:はんか街のはんぱ女 / 憂歌団

  憂歌団1stに収録のジャグバンド調ブルース。[樫本]の店内のような酒場の賑わいが挿入される。
  「ハヤ君、お酒」と叫んでいるのは島田さんらしい。続けて花岡さんが「天王寺てエエとこやのう」と。


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