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2007年8月20日(月曜日)

真夏の夜のジャズ

カテゴリー: - MJ @ 10時30分00秒

いつまで続くこの暑さ。ほとんど生きる気力すら失うほどの。
六甲山のホテルで観た先日のライヴでは、マダムと紳士の上流階級な会話にすっかりアテられたわけだが、
実は高原の避暑地でジャズフェスというのは悪くない、どころか全然アリ、
いや、「夏」「避暑地」「ジャズフェス」はむしろ黄金のトライアングルといっていい。

その先鞭を付けたともいえるのが「ニューポート・ジャズ・フェスティバル」だ。
米国東南部の港湾都市であり、高級リゾート地でもあるニューポートで1954年に始まった。
もちろん行ったことはないけど、「ニューポート」の地名は、ジャズ好きならあちこちで出くわす魅惑の響き。
カウント・ベイシー、デューク・エリントンのビッグバンド界両巨頭をはじめ、ガレスピーやクインシーのバンドも、
ダイナ・ワシントンにエラ・フィッツジェラルドにビリー・ホリデイ、コルトレーンやマイルスやモンクや秋吉敏子も、
それにブルースの巨頭マディ・ウォーターズも、みんなここに出演したときの演奏をライヴ盤として残している。
最も名高いのは1958年、『真夏の夜のジャズ』という映画に記録された第5回だろうか。
10数年前にビデオで観たっきりで、茫漠とした記憶しかないのだけれど、
気だるくも涼やかにも見える水辺の風景を、リゾート客たちが楚々として行き交う映像、
そんな様子と対照的なモンクやダイナやジェリー・マリガンのステージが断片的に想い出される。
ジャズフェスなのに、マイペースでロックンロールするチャック・ベリーや
ゴスペルの女帝マヘリア・ジャクソンが力強いハンドクラップの独唱で最後を締める姿も圧巻だった。

映画の白眉といわれているのが、当時全盛期を迎えていた歌姫アニタ・オデイのパフォーマンス。
さまざまな人々が口を極めて賞賛しているが、灘的には、ジャズ・マニアとして知られる元学びクミン村上春樹の一文を引いておこう。ジャズ・エッセイ『ポートレイト・イン・ジャズ』のなかで彼はこう書いている。
「……いちばん見事な例が、映画『真夏の夜のジャズ』で彼女が「スウィート・ジョージア・ブラウン」を歌う有名なシーンだろう。ジャズ・ヴォーカルにはいちばん向かない真っ昼間の野外コンサートのステージで、彼女がだらだらした聴衆の関心を徐々に自分の音楽に引きつけていく様がリアルに記録されている。緊迫感をはらんだ彼女の一本気な歌いっぷりは、ここでひとつの絶頂に達している。あるいは限定された高みかもしれない。しかし少なくともパーソナルで、人間味のある高みである。そのシーンだけで、アニタはジャズのひとつの伝説になってしまった」
クールな熱情に浮かされたような歌唱に「パーソナルで、人間味のある高み」を見るのが村上春樹らしい。
ヘロイン中毒や深刻なアルコール依存で晩年はボロボロだったというアニタは昨年11月に亡くなったが、
58年のこのパフォーマンスは彼女の生涯の名演として刻まれている。
真夏の甲子園には魔物が棲むが、真夏のフェスには気まぐれなミューズが降臨するのだ。

8月31日、9月1日の両日、摩耶山で開かれる「STELLA451・摩耶山トワイライトビアガーデン」でもジャズライヴがあるようだし、9月2日の「マウント六甲ジャズフェスティバル」なるイベントのポスターも最近よく見かける。
クミンのみなさん、歴史的名演の証人になるチャンスかもしれませんよ。

●今日の灘ノオト:Sweet Georgia Brown / Anita O’Day

  適度にハスキーで、気だるくも端正なアニタの歌声は何度も繰り返し聴きたくなる魅力を秘める。
  映画の白眉となるこの曲のスタ録版もその一例。タイコだけの歌い出し、バンド入り後も自在に。


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