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2007年5月13日(日曜日)

音は人なり

カテゴリー: - MJ @ 22時30分00秒

ミュージシャンは「音」ではなく「人」で聴かせるのだ──とは、
音楽をやる人間の心得を示す一種の格言としてよくいわれることだ。
しかし、これが言うは易し行うは難しなのであって、
僕のような若造が(いや全然若くはないが、ものの喩えで…)胸張ってそんなこと言っても、
「ゴタクはええからちゃんとやらんかい」といわれるのがオチである。
“格言”の真に意味するところはこういうことなのだと、小坂忠さんのライヴは見せてくれた。
5月11日、水道筋のな也。素晴らしい夜になった。

超満員の会場の隅に、われわれは陣取った。
なぎら健壱を師と仰ぎつつ、ビートル・マニアで、三線弾きでもあるnaddist氏。
ビリー・ジョエル・ファンクラブの元会員だった灘べ連(灘区ベーシスト連盟)のちゅーやんさん。
ティン・パン・アレイ系だけでなく、日本のロック・ポップス史全般に造詣が深いドラマーA門さん。
そして、僕はブラックミュージックとその影響下にある音楽ばかりを20年間偏愛してきた。
ええ歳をした、好みもさまざまな4人が揃って開演前から胸を躍らせていた。会話は弾み、酒も進む。
いや、僕らだけではない。
やや年齢層高めの(失礼!)店内には、“あの人”を間近で観られるという興奮が渦巻いていて、
そのボルテージはステージが進むほどにじりじりと、天井知らずに上がっていった。
 
忠さんは物腰柔らかなジェントルマンだった。
10代から40年間も音楽の世界にいるのに、ミュージシャン然としたふうがない。
逆に、サポートする関西チームは、ひとクセもふたクセもありそうな強烈な風貌揃い。
見た目にはミスマッチなユニットは、しかし、絶妙のアンサンブルを紡ぎ出した。
ギター2本にスティールギター、キーボード、ベースにドラムと、結構な大所帯ながら
「ミニマムなグルーヴ」とでもいうべき、心地のよいアンプラグド・サウンドで店内を満たした。
伝説のクラシックスは、いきなり洒脱にアレンジされた「機関車」が来て、
「ほうろう」へ続き、「ゆうがたラブ」で揺れた。
「He Comes with Glory」「Birthday」「夢を聞かせて」と、近年の曲も濃密な味わいだった。
「You’ve Got a Friend」「Amazing Grace」「Sailing」といったカバーも聴けた。
アンコールの「Sailing」で声を合わせながら、体が芯から熱くなっていくのを感じた。
もちろん、酒のせいだけではない。
小坂忠という「人」に酔っていた。
 
終了後サインをもらい、写真を撮っていただいた。
忠さんはどこまでも気さくな人だった。あろうことか、酒を手にわれわれの席に座られた。
伝説のシンガーが、灘で、水道筋で、僕らとテーブルを囲んでいる……
興奮と緊張と深酔いに任せてなんかいろいろしゃべった。正直あまり覚えていない。
ただ、「どんな音楽がいちばん好きだったんですか」という質問に
「レイ・チャールズだね。中学生のころラジオで『What’d I Say』を聴いてさ、
なんだこりゃ!って衝撃を受けて、それで自分も曲を書き始めたんだ」と話されたのに、
「レイ・チャールズですか!僕も好きです、大好きなんです!いやあ、やっぱサイコーっすよね、サイコー!」
と、アホみたいにテンションが上がったのを覚えている。
うれしかったのだ。ああ、この人も一介のR&B好きから始まったんだ、と思うと。
歌を、俺も歌わなきゃなあ、と思った。
興奮冷めるはずもなく、naddist氏らと汽笛亭に移動して痛飲した。
互いの携帯が何度も震えた。何度目かをやり過ごした後、ようやく腰を上げた。
ふらふらの足取りで家にたどり着いたら、柱時計が3回鳴った。

●今日の灘ノオト:I Love People / 小坂忠

  忠さんが「自作の中でいちばん好き」と話していた「モーニング」から25年ぶり、
  2001年のポップ・アルバム「People」収録のアカペラ曲。この温もりを聴け。


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