最近のブログでオリエンタルホテルの菜園が紹介されていましたが、今回もオリエンタルホテルに関連した話題です。
　灘センター街の中央市場西出口から一筋上の辻の南東角で現在宅急便の事務所になっている場所に「オリエンタル食堂」という小さな洋食屋がありました。昭和44年ごろの春の雨の日、小学生だった私は父とこの食堂にお昼を食べに行きました。メニューを見てカツレツを食べようということになり、エプロンをした若い主人に注文するとやがて調理場からドンドンという音が聞こえてきましたので暖簾の陰から覗くとビール瓶で肉を叩いて伸ばしていましたので「これは本格的な洋食だ」と思いました。
　料理を持ってきた主人に父が店名の由来を聞くとやはり「オリエンタルホテルで修業し、独立して店を出した」と答えました。
　カツレツもおいしく主人の感じもよかったのでまた行きたいなと思っているうちに急に閉店してしまいました。
　父が近所の人に聞いた話によると「大阪万博(昭和45年)が始まりオリエンタルホテルに宿泊する外国人が増えて料理人が足りなくなるので戻ってきてくれ」という師匠の求めにより古巣に戻ったということでした。
　この食堂について思い出のある方はいろいろお聞かせください。